「いつもー、気負わぬー」
ー!?ーー
突然、雲雀が歌い出した。
歌いながら、きょとんとしているこちらを睨んでくる。
「!」
山本は何かを察知すると、組んでいた片方の手を解き、自分の方へと寄せていく。
熱を持って汗ばんでいた左手は、外気に触れて切な気に熱を手放した。
ゆっくりと頬へ運んでいき…微かに暖かみのある人差し指を微笑んだ顔に優しく突き刺す。
山本スマイル★
「健やか笑顔ー」
にっこー★
まさにそれは、歌詞にピッタリな笑顔だった。
きっとこれがDVD化でもしたら、箱買いする生徒が多数流出するだろう。
否、販売会場が崩壊するかもしれない。- 98 -
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