「いつもー、気負わぬー」

ー!?ーー

突然、雲雀が歌い出した。

歌いながら、きょとんとしているこちらを睨んでくる。

「!」

山本は何かを察知すると、組んでいた片方の手を解き、自分の方へと寄せていく。

熱を持って汗ばんでいた左手は、外気に触れて切な気に熱を手放した。

ゆっくりと頬へ運んでいき…微かに暖かみのある人差し指を微笑んだ顔に優しく突き刺す。

山本スマイル★

「健やか笑顔ー」

にっこー★

まさにそれは、歌詞にピッタリな笑顔だった。

きっとこれがDVD化でもしたら、箱買いする生徒が多数流出するだろう。

否、販売会場が崩壊するかもしれない。


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