フウ…

煙を吐く音が響く。

それだけ、辺りは静寂に満ちていた。

ボムを常に常備していることもある為、念のため部屋を防音と防災に改造しておいたことが幸いだった。

足元には、気絶したディーノの姿。

いつもは見せない無防備で軟弱という彼の弱さ。

少し笑い、また煙草を口に押し付ける。

苦しいくらいに吸い込み、闇色の悦楽を得る。

「……気に入らねー」

暫く吸う内に神経が麻痺してきたのか、口が無意識に動く。

「気に入らねーな」

ぽつりぽつりと零れる言葉。

視線は未だ、ディーノに向けていた。


―気に入らねーよ…――


火をつけられた火薬が…




お前が持っていた火薬だけだったなんて!!


####


- 109 -





Top

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
back