激しい雨の音に、金髪の男、ディーノは起こされた。
夜になっても雨は止まず、ただ虚しい音をたてるだけだった。
物がほぼ無いに等しい無機質な部屋。
それが恋人の部屋だと気づくのには、暫くの時間が必要だった。
甘苦い香りの充満する部屋。
雨の降りしきる外の方が美しく見えた。
ディーノは大きな身体を縮め、先刻の行為の余韻が残るベッドに身を埋めた。
愛しい彼の匂いを肺一杯に吸うと、身体中が罪悪感で一杯になった。
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