「また……そうやって置いていくんだ」
雲雀の口元だけが、パクパクと動かされる。
実際はほとんど声になっていなかった。
「いつも君は…何も告げずに消える」
感情が溢れ、涙となって零れ落ちる。
「僕はもうすぐ死ぬだろう。だから…」
呟きながら、武の唇にキスを落とす。
武の頬から、一粒の滴が零れ落ちた。
「また……来世で逢おうか」
そう言うと雲雀は、パタリと眠りについた。
- 89 -
≪
≫
back
Top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -