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(*`ヘ´*)(*^▽^*)
あるがままの姿で。
なすがままの心で。
生きていく
僕の邪魔しないで笑
ここは、作者が織り成す変態法律スレスレブログDeath★
ギャグ×ハピエン
2011/01/22 07:23
CristmasHateより
1880ver.
雲雀さんがアホです。
肩を優しく押され、背後にあったソファーに倒される。気の抜けた音がして、身体が沈んだ。
「ケーキ食べようぜ、ケーキ!」
僕にフォークと皿を渡して背後に回り、真っ黒なソファーを押してテーブルに近づける。そこには一見して4号位のショートケーキが1ホール置いてあるように見受けられるが――皿は僕と彼の分であろう皿を合わせて二枚。山本、まさか――まさかそこまで天然じゃないよね?
「さ、食べようぜ!」
ガシャン
笑顔。正気か山本武。これを全部食べろと?二人で?殺す気か!え、何、殺したいの?殺したいの!?腹に詰め込みすぎて破裂!?はたまた窒息死!?どっちも無念過ぎていただけないよ!!ていうか今落として皿割ったし、フォークは汚いし、食べなくて良いよね!?良いよね!!?
「なんだよヒバリ、あー割れてるし…」
よく町で見かける、幼児がしでかした悪戯を見た母親のように、彼は腰に手を当てて小さな溜め息を吐いた。いや、僕が彼の息子になるなんて死んでも御免だが。それに僕は幼児と張り合うほど子供でもないし。まあ自分で言ったのだが――って、何を言っているんだ僕は。
「ほら、使えよ」
彼が笑顔で渡してきたのは、自分の皿とフォーク。おのれ、そんなに過食死させたいか。
「…い、要らない」
「遠慮すんなよ、ほらほら」
くそ――よくそんな笑顔で言ってくれるな。思わず受け取りそうになるじゃないか。それにしても……しつこい。いい加減疲れてきた。
「しつこいな、要らないっていってるだろ」
「あ……」
皿を押し付ける彼の手が止まった。
「ごめんな、そんなつもりじゃなかったんだ……ほんと、ごめん――」
苦い笑顔でそれだけ言って、あとは背中を向けてしまった。窓を見ると、唇を噛んでケーキを片づけている姿が映っている。そのまま視線を下にずらすと、ケーキをしまう手が見えた。
「……」
無言で皿を取る。フォークを持って天井高く振り上げたが、山本はまだ気づかない。
ズボッビチャッ
重力に身を任せてフォークを振りかざす。と、ホールケーキの端(山本の指すれすれ)に突き刺さり、かろうじて箱の中に収めようとするのを阻止した。そして結構な量の生クリームが、力点(僕側)に影響を受ける作用点さながら反対側である山本の顔面に飛び散った。
「うおおっ!」
フォークと生クリーム(特に後者)にかなり驚いたのか、山本は後方へ飛び退き、その反動で大きな尻餅をついた。
「って〜……なんだよヒバ、リ?」
ばくっ、
フォークで刺し、箱から引っ張り出したホールケーキを両手で掴み上げ、強引にかぶりつく。甘い。昼から何も食べていなくて本当に良かった。
「ひ、ヒバリ、無理すんなって…!」
山本は僕の予想外の行動に驚いている。あまり出ることのない驚きの表情――面白い。僕は更に口を進めた。
ぱく――ばく
胃袋は限界を迎えていた。胃腸が強いことが小さい頃からの自慢だった(何の自慢だ)のだが、流石にこれは胃もたれ確実――否、胃もたれどころじゃ済まないかもしれない。食べるスピードは初めの頃と比べれば一目瞭然、遅くなっているし、顔色も俄然悪いだろう。
「ヒバリ――!」
あと一口――!頭の中はそれだけだった。目の前で恋人が見ていようが頬を染めていようが喘いでようが今は関係なかった。――いや、最後のは関係ある。続けるよ。何故なら、精子……生死の境をさまよっていたのだから(サーセン☆)。
「ッヒバリ、んっ」
勢い良く開いた彼の口を左手で塞ぐ。右手はあくまで僕の口を塞ぎながら。
――黙って。
そう目だけで合図を送ると、眩しそうに片目を瞑り、頬を染めながら小さく頷いた。
良い雰囲気も束の間、僕はドアに向かって走り出し、応接室を出た。そしてドアを背に、トンファーを壁に叩きつける――
どげふんっ
文章では表現しきれない音が、三階中に響き渡った(意外に規模小さい)。
***
「あ、ヒバリ、俺の分は――じゃなくて、スゲー音したけど外で何してたんだ?」「別に」
超特大のゲ○プをしていたなんて、死んでも言えない。
「そっか……あ、それよりさ…ベタベタで気持ち悪ィから、着替えの服ねーか?」
「着替え?」ピクッ。
頬が引きつるのが分かった。黒い眼差しのままでそちらに目を向けると、白濁にまみれる山本の姿が映った。
「そんなの要らないよ」
咄嗟に口をついていた。
「どうせこれからもっとベトベトになるんだから」
僕は口元に笑みを浮かべ、尻餅をついたままの無防備な彼に少しずつ近づく。
「え、ヒバリ……?」
彼も何かを察知したようで、僕に目を向けたままじりじりと後ずさっていく。
だが緊迫の戦いは長くは続かなかった。
何故なら、応接室はそこまで広くないから。
敗北――と言うより、後がなくなったのは山本の方であった。背後に注意を向けずに後ずさっていた彼は、いつの間にか壁にまで退いてしまったのだ。
僕は舌なめずりをする。クリームだらけで今や着ぐるみの一部のような両手を見つめる。―――これはいい材料になりそうだね。
「ひ、ヒバリ…冗談だろ、な…?」
顔を赤くしたり青くしたりしながら、苦笑いで彼は尋ねた。そうしたところで、これから起こることを阻止することなど不可能なのだが。
「んっ――――は、ぁ」
敗北を認めたようにおとなしい山本を見下した後、しゃがんで彼の視線に合わせ、逃げられないよう彼の両腕を右手でまとめ壁に縫い付ける。勢いのままに左耳をかじると、顔を赤らめながら熱い息を吐き出した。
「めりーくりすます」
棒読みで祝福の言葉を口にすれば、彼は顔を真っ赤にして泣きそうな顔をした。
「この――ムッツリ!!」
山本の声が、深夜の並中を柔らかく染め上げたのだった。
END?
あとがき
いかがでしたか?
まさかの裏オチでした。山本はこのあと、ヒバリさんにしっかりいただかれました^^^^^^←
これで、少しは報われたかな?
ではまた次の機会に(^o^)/
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