愛しい貴方が私に触れている。 それだけでただ嬉しくて嬉しくて、恋は盲目、愛なんて酔狂で、彼の体温を奪うことに夢中になっていた。 「こたろ…さ…っ」 「月子…」 ゆっくり優しく、でも時に素早く激しく、愛撫を繰り返す貴方の綺麗な指が私の肢体へ触れる度、高まる体温に酷く興奮して、その興奮に煽られて更に体温が上昇して。止まらない無限ループ。 「あっ…ぁ、」 「…っ、」 熱い、あつい。 熱に浮かされた私の思考はいつも以上に働かなくて、ぼやける視界。出来る限り抑えていたはずなのにいつの間にか大きくなっていた嬌声さえも認識できなくなってきていた。 「大丈夫か…?」 「へ、いきです、」 「ちゃんと反応あるから大丈夫か…。無理は、するなよ」 「はっ、い……ぁっ…」 いつもとは違う私の様子を心配したのか琥太郎さんは声をかけてくれた。もちろんここでやめられてもお互いに困るから、私は例えどんな状態でも肯定の意を示すの。 だって仕方ないもの。貴方とこうやって触れている、いや、貴方と一緒にいるだけ貴方が近くにいるだけで海馬が正常に機能しなくなる。くらくらしだす脳髄。身体は敏感になっていくのに頭は鈍くなっていって。感じすぎておかしくなっちゃいそう。 「挿れるぞ」 「は…いっ、…あっ……!」 ゆっくり入ってくる貴方の熱で私の熱は最高潮、もう行き場のない熱量は私の身体の中をぐるぐると巡って熱エネルギーを放出することはできなくて。 情欲に塗れて貴方のに塗れたら、私はもう果ててもいいわ。 塗れたら心中 (もっと触れて、もっと奥へ) 10/13 Kotarou Hoshizuki HAPPY BIRTHDAY! 2011/11/11 |