ほら、もっと喘いでみなよ。 そんなこと言ったって無理。何時間喘いでると思ってるんですかこのもじゃ眼鏡。 理不尽なほど攻められて、喘がされて、もう喉がかれてしまうのではないかと思うほど変に甘ったるい声を出し続けていて。 「ぁ、…っ、ぁ、」 出し過ぎたせいか、喘いでいるというより呻いているように聞こえてきた醜い声が、これを始めたときより明らかに小さくなっていて、ぐちゅぐちゅとさっきからずっと響いている卑猥な水音に掻き消されつつあった。 もう日付は変わったというのにまだ続いている彼の腰の動きは、私を翻弄し続けている。 「ねえ、もっと、っ、聞かせてよ、」 そのほうがより興奮する、なんて耳元で囁かれて、これ以上盛られてたまるもんですかと思いながらも、更に体を熱くさせてる私がいる。 ああ、もう、どれだけ淫乱なんだ。 「っ、今締まったね、ほんと、淫乱、」 うるさいですそんなの自分でもわかってます。わかったから、いい加減盛るのやめてください。 そう言いたくても声帯は役割を果たしてくれずに、喘ぎ声ともとれないような音を紡ぐばかり。 だから代わりに、きっ、ときつく郁のほうを睨むけど、それもまた向こうを煽るだけの行為にしか過ぎないみたいで。 「その挑戦的な目、屈服させたくなる」 なんて言い始めて、これでもかというほどに腰の律動を速めた。 あ、だからっ、もう、ダメ、だ……、 「…ぁ、やああぁ、っ、ああっ!」 もう出ないと思っていた声帯から最後の一滴かのように声が搾り出された。貴方は、それを聞いて一言。 「っ、まだまだ、いけそうだね」 やめてよもう本当にやだこのドS。 鬼畜眼鏡って呼んでやる。 自分の喘ぎ声と卑猥な水音を耳にしながら、もう限界だと遥か遠くへと意識を飛ばした。 可憐な華は今日も咲き乱りて (だけど本気で嫌がれないのは、) (きっと……、うん) 2011/03/14 |