6-3 | ナノ








詰めが甘いよって言われるのがわかった気がする。

恋愛なんてゲームだって言ってたあの人の駆け引きを甘く見てた。

私にとっては違えど、あの人にとってはゲームなんだから、スキルフルな手段を使われても文句は言えない。
その事実に十分な注意を払わなかった私の完敗。

結局絆されたのは私。



「水嶋先生、好きです」

「はいはい、わかったわかった」

「本気なんですけど」

「そっかそっか、僕も好きだよ」

「……嘘つき」



あーあ、私、本当にばかかも。

こんなに本気になっちゃって。
向こうはお子様相手に振り向いてはくれない。





だから。
お子様を卒業するまで、一方通行な想いを勝手に持ってていいですか?







アイアムアブソーブドゥインユー
(だーめ)
(それくらい許してくれたっていいじゃん、ケチ。)





2011/01/08