これの続き




「やあ、緑川」

「、ヒロト」

なんか用か?と聞くとちょっとね、と小さく呟く。

「なまえに告白されたんだって?」

「っ、」

「へえ、本当なんだ」

俺の反応をみて怪しくニヤリと笑みを浮かべるヒロト。ムカつく。

「なんで断ったの?」

「…お前はどこまで知ってるんだ」

「嫌だなあ、怖い顔しないでよ」

只情報網が広いだけ、という彼はまた怪しく笑う。
なんなんだ、こいつはっ…

「それで?実際なんで断ったの?」

「別に…まだそういうの考えられないし」

「でも、好きだったんじゃないの?」

「…………」

ヒロトの問いに肯定も否定も出来ない俺がいる。
実際、そういうの考えられないというのは嘘ではない。今俺はサッカーに夢中なのだから。

でも、何処かで彼女に惹かれてた。


誰に対しても優しいところとか、笑顔が可愛いところとか。

でも、その分俺とだと釣り合わない気がした。
そして、彼女を幸せに出来ない気がした。
だから断った。なのに…

【なんで、キスしたんだ?】

俺が俺に問いかける。
分からない。只気がついたら抱き寄せてキスをしていた。

ただ言えることは、



いつもと違うきみだったから
 
(つい、勢いでキスをしてしまった)
(それでは許されないと知りながら)

----------
実は両思いでした

title:確かに恋だった




back