あの後、キャプテンの人は倒れたり葵が来たりと色々あったけど、なんだかんだで入学式を終えた。

入学式の途中でピカ●ュウみたいな子がなんか叫び出したのには驚いたけど。


「葵!同じクラスで嬉しいよ!」

「私もだよ、心愛!これからよろしくね!」

教室でそんな会話をしていたら天馬とピ●チュウくんが教室を出るのを見て、葵が追いかける。ついでに私も付いていくことにした。

「天馬!」

葵が声をかけると天馬はん?、と軽く返事をする。

「今日もう終わりでしょ?帰ろ!」

「俺たち、これからサッカー部に行くんだ」

え、何それ聞いてない。私にも声かけてよ!

「何か心配だなぁ。朝、あんなめちゃくちゃなことになってたし」

葵が心配そうな顔をする。まあ、私は見てなかったけど結構すごかったもんね。

「あれ、俺たちもってことは……君も?」

「ピ●チュ………じゃなくて、西園くん、だよね?」

私はそう聞くと「うん!」と元気な声を出す西園くん。ちなみに葵には「●カチュウって言おうとしたでしょ、」ってジト目をされた。
その視線、地味に突き刺さるよ!

「……って、2人の名前、なんだっけ?」

僕、まだみんな覚えてなくて……と、西園くんが頭をかきながら申し訳なさそうに聞いてくる。なんか可愛い…。

「今日初めて会ったんだもん。私もみんなの名前わかんないよ」

「コイツ、葵だよ。ポニーテールの方は、心愛」

天馬が西園くんに教えると葵がコイツってなによーと少し文句を言う。

「私、空野葵。天馬と同じ小学校だったんだ」

「私は風丸心愛!気軽に心愛って呼んでね」

改めて自己紹介を終えた葵と私。を置いていこうとする男子2名。

「というわけで、じゃーな、葵!俺たち急ぐから」

「待って、私も行く!」

「てか私もサッカー部希望なんですけど!」

走っていく天馬や西園くんを追いかけながら私は叫んだ。
てか、天馬って私がサッカーしてること知ってるはずだよね?