私はさっそく着替えてサッカーボールを持ち、近くの公園にいった。
今の自分の実力をはかる為に。
最後にサッカーやったの、いつか思い出せないし、にぶってるかもしれないしね。

「よっと……」

手始めにリフティングをはじめる。
ん、中々にぶってないもんだねー。小さくなったからかな?
しばらく続けて、飽きたから一度地面に置く。

「んー、次は必殺技のでもしとくかなー?」

軽くドリブルしてから木に向かって、私の必殺技――“スプラッシュスター”を放った。
ボールからキラキラと星を放ちながら思いっきり木の幹に当たる。
みしみし、と音を立てながらボールがころりと地面に落ちた。
んー、やっぱり威力落ちてる、かな…?
そんなこと考えたたら、

がさり、と物音がした。



物音がした方を見ると、髪の毛がくるりと二つにカールしてある男の子がいた。

「え、っと……」

何か口ごもってる男の子。どしたのかな…。
彼をよく見ると手にはサッカーボールが。
サッカー、やってるのかな?

「きっ、君、サッカー上手いね!」

「え、あ、えと、ありがと……」

君もサッカーやってるの?って聞くとうん、と笑顔で頷く彼。
笑顔がさわやかだなぁ。

「俺、松風天馬っていうんだ!」

「私は風丸心愛っていうの。よろしくねー」

「うん!よろしく!!」

笑顔で手を差し出してきたからとりあえず握手しておいた。
本当、さわやか、というより元気だね。

「ね、一緒にサッカーしようよ!」

「ん、いいよ!」

人とサッカーして勘を思い出すのもいいしね!
そう考えて私は天馬とサッカーをすることにした。