春奈ちゃんの家出るな命令が出たのでごろりと寝転がる。 暇だ。ものすっごく暇だ。 テレビを付けると、サッカーについて特集がやっていた。 なんかのまとめだろう、いろんなシュートを打つシーンをしていた。 そして、パッと変わったと思えば、噂の聖帝さんが出てきた。
『――……、――――――!』
なにか、サッカーについて語っている。 だけどそれを見ているといらいらして、チャンネルをすぐに替えた。
フィフスセクターは、10年前までのサッカーを全て無駄にした、最悪の組織。今私が一番嫌いなもの。
こんなサッカー、誰か変えてくれないのかな……。
ん……、あれ?
ひとつ気付いたことがあり、私は立ち上がった。 そして、大きい鏡の前にたった。 身長は――…うん、小学生か、中学生くらい!
だったら……!
私は急いで、タンスの中を漁り始めた。
「ふぅ……ただいまー心愛さん、大人しくしてました……か………?」
「あ、おかえりー、春奈ちゃん!」
私は声をかけると春奈ちゃんはピシリと固まっていた。 もしかして、私の格好に驚いてるのかな?
「あの、心愛さん……なに、してるんですか?」
「見てみて!ちょうどピッタリなんだよー!」
私が今着用してるのは、10年前に来ていた雷門中のサッカー部ユニフォーム。
「な、なんで着てるんですか…」
春奈ちゃんは少しけだるそうに言うので私はドヤ顔で、
「私、4月から雷門中に入学して、サッカー部に入る!そんで、今のサッカーを変えてやるんだ!」
爆弾を投下してみた!
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