▼時間を超えて
絶賛夕香と待ち合わせなう。
なんていうけれど、実際はまたあのカフェでカフェオレ飲んで待ってるだけ。
まだかなあ、なんて少しぼーっとしていたら、ヴヴヴとバックからバイブ音。
「あ、夕香からだ……」
メールを見ると、『ごめん。行けなくなった。いつかこの埋め合わせはする』と絵文字のない簡潔な文だった。
絵文字がない、というのは元々だが、あまりにも簡潔すぎるため、何かあったのかな、って思った。
仕方ない、と思い昨日と同じようにカフェオレを飲み干してから片し、カフェを出た。
今日は夕香と久しぶりのショッピングだったのになあ……。
そんなことを考えていたら、いつもの帰り道に通る、河川敷にまで来ていた。
河川敷を見ると、小さな小学生がサッカーをしている。天馬も今は部活中かな?
ふぅ、と少し溜息をついて前に進むと、
「わゎっ、」
「おっと、」
人にドン、とぶつかってしまい尻もちをついてしまう。
恥ずかしいなあ、と思いながらすいません、と謝りぶつかった人の方を見ると――
「あっ………!」
私の、ずっとずっと、待っていた人がいた。
「久しぶり、と言った方がいいのかな?なまえちゃん」
「フェイ、さ………」
ぎゅっ、と抱きしめられた。温かい。この独特なぬくもりは、本物だと分かる。
偽物、なんてわけはないけれど。
「本当に待っててくれるなんて、思ってなかったけど――約束通り、迎えに来たよ」
「なんですか、それ。私が待ってないわけないじゃないですか」
私は少し涙目になりながらも、ぎゅっ、と抱きしめ返した。
時間を超えて
(ずっと会いたかった、)
(大好きです)
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よくわからないまま完結(^o^)
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