▼会いたいな
「ああああああ、どうしよう夕香」

「なによ」

「会いたくてしょうがない」

「誰に?」

「うさぎさん」

「……ほんっと、なまえってメルヘンな思考よね」

溜息をつきながら言う夕香にちょっとムッとくる。まあそう思うのも仕方ないけど。

はろーはろー、絶賛革命中の松風天馬の姉、松風なまえです。
先ほどの会話でメルヘンな思考だなコイツうわあナイワーみたいなことを思った人はいると思いますが一応誤解しないでいただきたい。
私の言ううさぎさんは約10年前に会った、『フェイ・ルーン』という人。
フェイさんを見たときパッ、と運命の人はこの人だーっ!と思ったわけでして。
迎えに来てくれる、という約束をした為私はずーっと待っている。

「相変わらず、一途よね、なまえは」

「いーじゃん。あー、早く迎えに来てくれないかなあ」

「てか、こないだ告白してきた男子フッたんでしょ?ソイツ、結構モテるらしいのに」

ファンの子に恨まれるよー、と変な笑いを込めて言う夕香。
なにそれ、と思いながら私はストローでカフェオレを啜る。

「私はずーっとうさぎさんのこと待ってるの!」

「アンタねえ……そのままじゃ一生彼氏できないよ?」

「いいもん、だってうさぎさんが迎えに来て、結婚してくれるはず!」

あっ、そう。とどうでもよさそうに携帯をいじり出す夕香に一瞬だけ殺意湧いたのは内緒。

「私、そろそろ帰るね。お兄ちゃんとか心配するし」

「ん、そか。じゃーねん」

夕香は席を立ちカフェから出てった。
私もそろそろ帰るか、と思い空っぽになったカフェオレの容器を片し、カフェを出た。





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急に話がぶっ飛びました(´^ω^`)


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