「カミュ殿」
「なんだ」
「本日はカミュ殿の誕生日とお伺いしたのですが」
「ああ、そうだが」
淡々と答えるカミュ殿。どうしましょう、何もプレゼントを用意していません。従者見習いだと言えど、私はカミュ殿の従者として失格です。
「カミュ殿」
「今度はなんだ」
「どうぞ、私の腹をお切りください」
「何故そうなる!?」
私がカミュ殿に日本刀を捧げると、かなり驚いた様子で叫んだ。カミュ殿に先ほど思ったことを伝えると、「そのくらいで、失格などにはならぬ」とお教えくださった。なんと心優しい。さすがカミュ殿です。
「別に貴様には誕生日を教えていなかったのだ。知らなくて当然だろう」
「いえ、この程度、従者ならハッキングしてでも、知っておくべき情報でした。申し訳ありません」
「いや、別にいいが……。ハッキングは犯罪だからな」
「カミュ殿の前では犯罪などそんなもの気にしていられません」
「いや、気にしろ」
呆れた風に言うカミュ殿。嗚呼、やはりカミュ殿は素敵です。とてもお優しい。私がどんな常識はずれなことをしても、ひとつひとつ丁寧にお教えくださる。とても親切なお方だ。
「カミュ殿、」
「……なんだ、」
若干呆れているような声を発するカミュ殿に、私は跪いた。
「プレゼントの代わり、と言ってはなんですが、改めて誓わせてください。これからも私は、貴方様に一生着いていきます」
「ふっ、当たり前だろう。貴様は俺のものなのだから」
「はい。全ては、カミュ殿の仰せのままに」
そう言うと私はカミュ殿の手の甲に、そっと誓いのキスを落とした。
絶対零度の魔法
(この身全て、)
(貴方様のものでございます)
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カミュ様お誕生日おめでとうございます(^o^)
セシルに続き、従者ヒロインです。
そしてよく分からぬ内容になりました