short | ナノ


「霧野先輩、霧野先輩」ひょこひょこ俺のうしろを着いてきたと思えば、2つに結んである髪を両方同時に引っ張られる。仕方なく振り向いてやると、目の前に緑がかった青い髪が跳ねていて、その下からはぶわ、と可愛くない声が聞こえてくる。「いきなり振り向かないでくださいよ!」「いや、お前が髪引っ張るからだろ」「その髪って引っ張るためにあるんじゃないですかー?」「そんなわけないだろ」生意気な口を塞いでやると、後輩らしくない言葉も先ほどまでの余裕もなくなっていてただ顔を真っ赤にした狩屋がこちらをただぽかんと見ているだけだった。

ねぇ、



2012.03.15 蘭マサの日

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