解決するのも作るのも





イライラするイライラするイライラする!!
なんでもいい、八つ当たりしたい。
それぐらいにイラついている。
そのせいで煙草も一箱空になってしまった。

「なんでそんなに苛ついてるの」

隣にいる臨也が心配そうに問う。
今回は臨也のせいでイラついてる訳じゃない。
取り立て相手がしつこかったのだ。
細身で顔もよく背の高い静雄はモデルにならないかと言われたことは何回もあった。
そのたび断ってきた静雄だが今回だけはしつこく何度も何度もせがんできた。
今日もそれにまとわりつかれながら臨也の家へと来たのだ。

無意識に煙草へと手を伸ばすがないことに気付き手を戻す。
その手を掴まれ目をそっちへ向ける。

「ねぇ…どうしたの?なんかあった?言ってよ」

心配してくれる臨也が愛しくてそのまま引き寄せ抱き締める。
苦しいよとか言いながらも離れようとしないのは満更でもない証拠で。
弱音を言うように小さい声で打ち明けた。

「へぇ、モデルさんかぁ…いいと思うけど。弟くんと一緒じゃない」

でもシズちゃんがモデルになったら気軽に会えなくなっちゃうね。
寂しそうに苦笑しながら抱き着く。

「ならねぇよ。俺がなったって幽に迷惑だろ。第一臨也と会えなくなるんだったら絶対にやんねぇな」

飽きたようなめんどくさいような口調で言ってやれば抱き寄せた臨也の身体がぴくりと反応する。

「もしやるんだったら臨也とがいい」

ていうか臨也とじゃなきゃやだ。

「……ほんっとばかだね、シズちゃんは」

顔は隠れているが耳が赤い。
照れてるのがすぐ分かる。
ぐしゃぐしゃに頭を撫でるとうぅあああとか変な声をあげながら顔を上げる。

「もうっ、なにすんの…」

赤い顔のままでぐしゃぐしゃになった頭を自分で直す。

「いらいら治ったね」

直し終わり、優しく笑って言う。
そういえばそうだ。
今じゃもうどうでもよくなった。

「そうだな。…ありがと」

なかなかお礼なんて言わないから照れくさい。
臨也は少し驚いていたが頼ってくれていいんだからと笑ってくれた。






オチが迷子
とりあえず榎緋がイライラしてた時に書いた突発的なもの

(2011.01.15)



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