デレたいの!
※つまり静雄はデレたいのです
「ぃ、いざや…?」
椅子に座って仕事をしていれば遠慮がちにソファにいる静雄から声をかけられる。
「なに?どうしたの?」
静雄のいるソファの背もたれに寄り掛かって聞けば恥ずかしいのかなんなのか赤くなって目を泳がせる。ちらちらと様子を見るように合う目。
「ぁ、あのえっと、その、」
「それじゃわかんないよ、教えて?」
そんなに恥ずかしいことなのかなんなのか真っ赤になってしまう。何だか彼じゃないみたいだ。上目づかって見上げてくる様子にドキドキしながらも続きを促せば
「…ぁ…ぅ…」
余計にごもってしまう。困ったように眉根を寄せやっぱりいいと呟く。
「恥ずかしがんなくていいから。ね?」
軽く笑いかけ頭を撫でてやれば静雄も小さく笑い返してくれた。教えてともう一度言えば迷いながらも小さな声で呟く。
「…その、…ん」
静雄は臨也の首に抱きついてそのまま動かなくなってしまう。ああ、なんだ。こうしてほしかったのか。
「…そんなのいくらでもしてあげる」
静雄のほうに回り込んで、力を込めて抱き寄せる。静雄の方からも同じように力が込もってさっきよりも距離が縮まった。
「ありがとな」
耳元で小さく聞こえた声が最後でそれ以降はなにも喋らなくなってしまった。暫くはそうだったが思い出したようにがばっと顔をあげて静雄の唇が自分の唇に触れる。キスなんて滅多に自分からはしてくれないのに。やっぱり恥ずかしかったらしく赤くなって顔を肩に埋めてしまう。
「そういうの反則だ」
赤くなった耳にキスを落とし自分も顔を伏せる。自分の顔が赤いことは静雄には気づかれたくなかったから。
甘いのが 書きたかった だけなんだ
仕事ばっかの折原さんに構って欲しかった静雄くん
地震の翌日に何やってんだすいません
(2011/03/12)