甘く3




成り行きで一緒に入ることにしたはいいが昼飯途中なんだよなぁ…
せめてラップ位かけときゃよかった。

「どうしたの?」

振り返って顔を覗いてくる臨也は髪の毛を洗ったあとで細い身体を濡らしていた。
エロいな。頑張れ俺の理性。

「なんでもねぇよ」

「…へんなの」

そう言って口を尖らす。
それが子供みたいで少し笑える。

「シズちゃんリンス取って」

「あぁー…今切れてるから詰め替え開けていいぞ、てか入れとけ」

「…弱ってた人間にそういうこと頼むんですか」

「頼むな。それに弱ってた、だろ過去形だ過去形」

「うっわぁ…意地悪…!!」

そういいながらもそれほど使いたいのか前に向き直ってリンスを取り出す。
俺だってたまにしかやらないのに。
だからいつも臨也の髪の毛はさらさらなんだろうなぁ。
もとから髪質いいってのもあるか。

「うわっ」

小さく悲鳴?らしきものを上げて
ばっと振り返った顔を見ると。

「……何」

「…お前…エロいぞ」

「煩いっ、なんで開けたら飛び出るような置き方したんだよ!!かかったじゃん!!」

言葉通り、リンスを開けたときに中が飛び散ってそこらじゅうに張り付いていた。
それが情事の後のようで。誘うなって何回言ったら分かるんだこいつ。
指で顔に付いた分を拭い取りそのまま臨也の頭に馴染ませる。

「…んん…もう……ふふふっ」

嬉しそうに顔を緩めて頭を洗いやすいように背中を丸める。

「なんだよ…?怒ってないのか?」

「怒ってないよ、気持ちいいの…ふふ…シズちゃん上手いから洗ってもらえると嬉しい」

「そうか?うまくねぇよ。美容師じゃあるまいし。でも臨也の髪は元から綺麗だから大丈夫だ」

「ありがと」

にっこりと笑ってそんなことを言うもんだから可愛くなってぐちゃぐちゃに頭を撫でる。ふぇとまた可愛い声をあげるから勃ちそうになった。

「あーもう…お前はもう黙ってろ、煽ることばっか言いやがって…」

「ぅぐっ!?…んっ…ふぅう…っ…んんっ!!…ふうぅううんっ!!」

ばんばんと腕を叩かれ口から手を離す。

「はぁっ…はぁ…はっ…はぁっ…」

「わ、悪い、そういうつもりじゃ」

「……誘ったら駄目なの?」

「…………殺し文句だな。」

こっちの心配をよそに。
このやろう。

「でも今日はヤらない。お前は元気になったつもりだろうがな、身体は元気じゃねぇんだよ。」

これぐらいは言ってやってもいいだろ。
耳元に口を寄せる。

「次ヤるときは激しくしてやるから」

耳から口を放し覚悟しとけと言ってやると、かぁああっと赤くなってシズちゃんのばかと叩かれる。全く痛くないけど。

「赤くなってどうしたぁ?いざやくんよぉ?」

「もうっ!!からかわないでよっ!!」

まだ赤いままの顔で振り向く。
まだ流していないリンスの香りがふわっと香る。

「意地悪っ!!」

そう言い終わった唇にキスを落とす。
舌を入れてやると様子を見るように小さく舌が出る。
それを絡めとってまた深く口付ける。

「ん………ふっ…はぁっ……んん…」

ヤりてぇなぁ…溜まってんだよ…
名残惜しく口を離すとねだるような、熱を帯びた視線で見上げてくる。

「ねぇシズちゃん……もっと……っ」

理性が危なすぎる。
まぁキスぐらいいいだろ。
また唇を重ねる。
何度も角度を変え、深く口付ける。
臨也が満足するまでキスを続けた。
臨也は何回も甘い声を漏らすからやっぱりヤろうとも思ったがそれは自重した。
ヤらないって決めたし。
臨也はすぐ破るけど俺はちゃんと守るし。

もし無理そうだったら臨也には焦らしてみたって言い訳しよう。


(頭拭いてよ)
(はいはい)
(シズちゃん暖かいー)
(お前の方が暖かいぞ)






ほのぼのってなんですか
へんたいざやもいいけど静雄が変態でもいいと思う静雄が変態だとなんかかっこいいなあれ静雄が変態になってくれない


2011/02/08

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