こっちでは雪など降りはしないが日本海側ではさぞ雪が降り積もっているだろう1月、冬の日。そういえば明日誕生日だな。なんとなくそんなことを思う。恋人である臨也は情報屋だからそんなのとっくに把握しているんだろうけど、臨也は仕事で忙しいから誕生日は一緒に居たいなんて我が儘は言ってられない。

「……ふぅ」

そんなこと考えていても寂しくなるだけだ。考えたことを頭の隅に追いやり静雄は仕事へと戻った。


「そういやお前明日誕生日だったよな」

「ぁ…え、はい」

仕事へと戻ると頼れる上司が思い出したように言う。

「…覚えててくれたんすか」

「まぁな。…可愛い後輩なんだから当たり前だろ!」

いきなり肩を掴まれ引き寄せられる。肩を抱かれながらなんもしてやれないから奢るぐらいしてやるよ、ついでに明日休みなーとけたけた笑いながら言った。いきなりの事だったから赤くなってしまう。

「す、すんません…、ありがとうございます」

赤くなった顔で苦笑する。気にすんなと気前のいい上司は頭を撫でてくれた。

夕飯は結局おごってもらった。家にかえって風呂に入り、やっぱり今年は一緒に居れないのかな、なんて考えたり。残念に思いながら27日を終えた。




「ん…ぅ…うぅ」

朝起きればいつの間にか同じベッドのなかに潜り込んでいる黒い影。

「……臨也」

「ふぅうう…寒いなぁ…おはよ、シズちゃん」

…じゃなくて。

「なんでいるんだよ」

臨也はきょとんとした顔をする。なかなか見れない表情だな。

「あれ、今日シズちゃん誕生日…だよね」

だから一緒にいたいなー…とか…少し赤くなった顔でそういわれると我慢などできるはずがなく。

「じゃあ一緒に居ろよ」

恥ずかしさに鼻まで持ってきていた布団を引き剥がし口付ける。

「遠慮なく居ることにするよ」

臨也はそう言って静雄に寝たまま抱き着き耳元に口を寄せる。

「Congratulations on the birthday. I love you.」

妙に発音の良い英語を言う。英語は得意だったから意味はすぐに理解できた。臨也だけに良い顔はさせない。こっちからも発音良く英語で返す。

「……I also love you.
I'm with you now and am very happy.」

臨也なら意味は分かるだろう。だってほら、赤くなってるから。



(Congratulations on the birthday.
I love you.)

誕生日おめでとう 私はあなたを愛しています

(I also love you.
I am with you now and am very happy.)

私もあなたを愛しています
私は今、あなたと居られてとても幸せです






静雄、誕生日おめでとう!!
これからも大好きだよ^O^
臨静、静臨どっち書いたら良いか迷ったから微妙な物にしてみた


2011/01/28

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