不鬼→甘裏 | ナノ




「ききききっどう!」

「なんだ?そんなに動揺して…」


このやり取りをする前の一時間前。どうやって鬼道くんを体育館裏に呼び出すか迷っていた。体育館裏というベタなシチュエーションには目もくれず、頭を悩ませていた。


「あー、わっかんねえよ」

ブツブツ独り言を呟いていたとき、後ろから喋りかけられた。

「なにがだ?」

ばっと大袈裟に振り返り驚愕してしまった。後ろにいたのは、恋して止まない悩みのタネの鬼道くんだった。

「きっ?どうく…ん」

「悩みか?相談でも…」

そう言いかけた鬼道くんを無視して走って逃げ出してしまった。完全に挙動不審だったが、相談なんて出来る筈もない。そんなことも知らない鬼道くんはあまりにも吃驚していて、追いかけては来なかった。急いで教室に息を切らし入った。初めてこんなにドキドキした。走ったからなのか鬼道くんにドキドキしていたのかわからないが心臓が痛かった。


「はあー…無理だ」

「だから、なにがだ?」

「うっわっ、鬼道くん!」

「逃げることないだろう」

「わりいー」

本当は悪いなんて全くと言っていい程思っていなかったが反射的に出てしまった。

「で、どうした?」

そう聞く鬼道くんも息を切らしていた。心配して走って追いかけてきたらしい。嬉しい気持ちもあるが、少し迷惑なきがした。そんな状態でそう聞かれたので、なんて応えればいいか解らない。沈黙が続いて、鬼道くんの顔もより一層心配そうな顔になった。そして沈黙を破ったのは鬼道くんだった。

「言えないようなことか?」

寂しそうな顔で聞いてきた。その顔反則。なんて心で叫んでいた。

「いや、違っうけど」

「なら、相談のるぞ?」

「じゃあ、今日…体育館裏こい!」

決死の覚悟でそう言った。当たって砕けろ!という文字が頭の中に浮かんだ。

「えっ?なんで…」

「なんでも!絶対っこいよな」


じゃあまたあとで。そう言ってスタスタ歩いて鬼道くんから距離を置いた。本当は余裕なんて全くない。


そして今に至る。あれから何も頭に入らず何も考えることが出来なかった。そんな感じで約束の時間になり約束通り鬼道くんが体育館裏にきたという訳だ。


「不動?顔色よくないな?」

「んあ?大丈夫だって」

「そうか。ならいいが」

そしてまたまた沈黙になった。言いたいことあるのは自分の筈なのに、なかなか言えない。

「話したいことってなんだ?」

いきなり鬼道くんがそう言った。まだ全く考えてない。けど何か言わなくてはと咄嗟に出てしまった。

「すき!お前がすきなんだ!」

「すき?ああ、俺もだ。」

にこりと笑いそう返された。違う。きっとすきの意味違う。恋愛感情と友達は違う。悲しくなって涙が頬を伝う。

「なんで泣くんだ?」

「ごめっちがっう」

「違わない。俺も不動がすきなんだ。友達としてじゃない。恋愛感情だ。」

「えっ?」

あまりにも吃驚し過ぎて涙が止まった。頭の中には?マークしか浮かばない。

「なんで?きどっくん…?」

「本当は追いかけたときそうじゃないかなって思ってた。そしたら俺の気持ちも同じだったんだ。」

「きどうくん…」

名前を呼ぶなりつい抱き締めてしまった。あまりにも愛おしくて可愛くて。そのまま優しく唇を重ねた。ほんの数秒で唇を離してからまた一拍置いてさっきより深いキスをした。舌と舌が絡まって今にも溶けそうな気さえした。

「わりい、鬼道くん。我慢できねーかもな」

「ちょっ、ふどっ」

理性はあっという間に切れて、鬼道くんを体育館の壁に押し寄せた。深いキスをしながら制服のボタンを器用に外していく。首筋にキスをして鎖骨にキスをした。そのまま下がっていき乳首にキスをする。当然キスだけでは足りず甘噛みしたり舐めたりレパートリーは豊富だ。

「ふどっやめっああん」

「可愛い声。もっと聞かせろよ」


そう言ってするりとズボンを脱がすと、今にもはちきれそうな鬼道くんのモノが出てきた。恥ずかしそうに顔を隠している鬼道くんを一瞥もしないで大きくなったモノをくわえる。じゅぶじゅぶいやらしい音を立てながら口の中で遊ぶ。その行為が気持ちいいのか腰が浮いてきた。より一層激しく愛撫すれば、鬼道くんは我慢の限界らしい。

「ふどうっいっちゃ、いくう。だめっえああんっ」

「イけよ、鬼道くん。受け止めてやる」


その言葉に安心したのか、口の中にたくさんの精子を出した。残り汁も吸い取り、飲み込んだ。準備万端で本番に入ろうかな、なんてそう思っていたのに鬼道くんは気絶していた。ああ、またの機会だな、そう思った。



end



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黒様。リクエストありがとうございます。甘裏…書いてみました。
こんな感じでよかったですか?
私的にはまだまだ駄文…
すいません。これからも頑張ります。
よろしければ応援してください。
そしてまたリクエストして
頂ければ嬉しいです!

最後まで読んでくださった方
ありがとうございます!

そして黒様、リクエスト本当にありがとうございます!

2012.2.12

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