南倉→お前なんか大嫌い。(甘) | ナノ
「おい倉間〜」
南沢さんに呼ばれた。が、今は浜野と速水と喋っていた。返事を一応しといてキリがいいとこで話を終わらせて行こうと思った。話が終わったので南沢さんのとこに行こうとしたがもう南沢さんは居なくなってい。おかしいなと思い南沢さんの名前を呼びながら探す。でもあちこち捜しても居かった。仕方なく部室に戻って着替えてからまた探そうと思った。部室に着替えに行くとそこに南沢さんがいた。
「あっ、南沢さん!捜したんすよ〜」
「…」
「ちょ、無視っすか?」
「…」
「もういいっすよ」
そういい南沢さんに背を向けた。せっかく捜して見つけたのに喋ってくれないので仕方なく制服に着替え始めた。着替えてる途中チラッと南沢さんを見たが全くこっちを見てもくれない。はあ、と溜め息をついて服を脱ぎ始める。
「…倉間」
「…え?」
南沢さんの声が聞こえて振り返ると抱き締められていた。寂しそうな顔をして顔を覗き込んで来た。そんな顔をされたら困る。抱き締められていた体を南沢さんの方に向けて自分も力を入れて抱きしめた。すると南沢さんはぽそりと言った。
「俺のこと優先しろよ…お前なんか、お前なんか嫌いだ!」
「み…みなみさわさん…」
笑いが止まらない。南沢さんが拗ねるとか似合わない。吹き出していると南沢さんがほっぺを膨らましている。
「何で笑うんだよ!本当のこといっただけだ」
「すいません、すいません」
「お前馬鹿にしてるだろ?」
「してないっすよ〜、わかりました!これからは南沢さんを優先しますよ」
「それでいい」
満足した顔をしてスタスタ部室を出ようとする。けれど顔が真っ赤だ。きっと照れ隠しなんだなあなんて思っていたら置いて行かれた。
「ちょっ、待ってくださいよ〜南沢さん」
「早くしろよ、馬鹿」
ああ。いつもの南沢さんだ…俺はこの南沢さんが好きなんだ。
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ほのぼのです!
最後まで読んでくださった方
ありがとうございます!!!
2011.12.20