虐められっこの消失 | ナノ





「こんな生活はうんざりだ。」


ああ、もういっそのこと消えてしまいたい。けれどだれも消えさせてくれない。中途半端な苛めよりもっと痛い目に合わせて殺してくれればいいのに。何度となくそう思って生きてきた。苛めが終わるか自分の人生が終わるか。もうニ択しかないと思う。みんなならどちらに懸けますか?俺は人生を終わらせるほう懸けます。きっと苛めは一生続くと思う。卒業すれば解放されるかも知れないがあと何年もあるから無理に決まってる。ある程度我慢出来てもきっといつかまで死にたくなる日が来る。それならいつ死んでも同じだ。早い方が楽になるのも早い。当たり前だ。とぼとぼ廊下を歩きながら考えていたすると不動が走って追いかけてきた。


「待てよ!鬼道クン」


待たない。今から屋上に行くんだ。そして不動の願いを叶えてあげる。消えろ、死ね。何度となくその言葉を聞いてきた。これでやっと叶えられるよ。俺からのプレゼントだ。たくさんの階段をのぼりやっとのことで屋上についた。


「鬼道クン、屋上になんかようあるのかよ?」

「…」

「おい、てめえきいてんの……か」


すべて言い終わる前に鬼道は屋上から飛び降りた。一瞬の出来事が何故か不動には長く感じた。下はすべてコンクリートしかない。打ち所が良くも悪くも必ず死ぬ。ぐしゃり。と音を立てて落下した。その光景を最大級に目を見開いて見てしまった。やりすぎた、一言言うために追いかけてきたのに死んでしまった。その場から動く事が出来ない。自分のせいで一つの命が消えてしまった。なんでもっと早く謝らなかったのだろうか。悔いばかりが残る。ぺたんと座り込みその場から動けなかった。






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最後まで読んでくださった方
ありがとうございました!!


2011.12.05
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