独占欲(京天裏) | ナノ




愛してる。そんな言葉ではいつしか
満足できなくなっていた。もっと天
馬に触れて、抱き締めて壊したいな
んてそんな事ばかり考えてしまう。

「剣城おはよ!早くしないと、
練習始まっちゃうよ?」
「ああ…わかってる、
天馬こそ遅刻するなよ?」
「うん、一緒に行こ?」
「早くしろよ。」

横目で天馬を見てみると、服を徐に
脱いで上半身裸だった。健康そうな
肌にピンク色の乳首。それから綺麗
な形の鎖骨…そんなところばっかり
見てしまう。顔が熱い、きっと変な
事考えてしまったから顔が紅潮して
いるはずだ。

「ごめん、よし!行こ!」
「…」
「剣城?顔真っ赤っかだよ」
「いや、これは、違う…」
「熱…大丈夫!?」

そう言っておでこに天馬の体温が
触れた。熱はないねって簡単に言
うけど身体の熱は余計に籠もった
気がした。

「練習行けそう?」
「もう大丈夫だ、行くぞ」
「うん!」

もうこれ以上天馬と二人きりの時間
を増やしてはいけないと思った。も
しこのまま二人で居たら理性がおか
しくなってしまう。我慢の限界が来
る前に早く練習を始めなきゃ。
それにしてもこんなにも天馬は天然
だったのか。いきなり顔を近づける
のは反則だろ…

「おーい、天馬。一緒に練習しよ」
どこからかそんな声がして振り返る
と、狩屋が後ろから叫んでいた。
「いいよ!今日は何の練習しよう?」
「ん〜ドリブルからボール取る練習
したいな」
「じゃあ、俺がドリブルやるね!」
「よろしく」

なんだか仲良さそうに二人でドリブル
の練習を始めていた。ドリブルの練習
となると、二人の距離が大分縮んでい
るみたいだ。息と息がぶつかり合うの
が見てわかる。練習なのに…なんでこ
んなにもイライラするのだろうか…?
この気持ちがなんなねかわからないま
ま休憩の時間になっていた。最悪だ、
天馬に気を取られて全く練習が出来な
かった。

「狩屋はやっぱり凄いね!
俺なんかじゃ相手にならないでしょ」
「そんなことないよ、
天馬からボール取るの大変だから」

休憩中も仲良く二人でいるのか。
今までは俺の所に真っ先に来てく
れていたのに…なんなんだよ。こ
の変な気持ちは!

「よし、じゃあ引き続きよろしく」
「うん!行こっか!」

天馬の無邪気な顔を見るていると
余計に腹立たしい気持ちになる。
天馬がほかの奴と楽しそうにして
いるのも気に入らないし、あんな
に距離が近いのにもイライラする
ほら、また遠くで二人だけの練習
が始まった。見ているのもなんだ
か辛くて、寂しくてこんなんじゃ
いつか天馬を傷つけてしまいそう

「うわああっ狩屋、大丈夫?」
「うっ…いってえ」
「ごめんね、保健室いかなきゃ…」
「天馬ごめん。」

遠目で二人を見つめてみると、
狩屋が天馬を押し倒す状態になって
いた。それに狩屋が足を捻ったらし
い。すぐさま天馬が保健室に連れて
行った。なんだろう、天馬が気にな
って保健室まで覗きに来てしまった
どうやら、保健の先生は居ないみた
いで、天馬が足の手当てをしていた

「いたたたた…」
「ごめん、ちょっと我慢してね?」
「うん、」
「…」
「ね、天馬?」
「なに?」

顔を上げた天馬にいきなりキスを
した。最初は優しく、それから、
激しく。舌と舌が絡まり合って激
しいキスになっていた。キスの後
銀色の糸が二人の唇に伝っていた

「狩屋!?」
「キスなれてんだ。あんな激しく
したのに…ついてこれるなんて」
「ちがっ、そんなんじゃ…」
「剣城でしょ?やっぱりそういう
関係なの?」
「いや、あのー…その、」
「まあいいよ。詳しくは聞かない」
「うん…」
「でももし見られてたら…
大変だよね!」
「う、うん…大変かも」
「内緒にしといてあげる!
だからまたキスさせて?」
「…う、ん。わかったよ」
「やったね、じゃあ一回だけ
天馬からしてよ」

天馬は目を瞑って狩屋の頬をもち
優しく、軽くキスをした。こんな
のって…最悪だよな。天馬からキ
スをしているところを見るなんて

「じゃあ、俺練習戻るね?」
「うん。俺は帰る」
「そっか、気をつけてね」
「じゃあまた明日!」
「ばいばーい」

保健室から天馬が出てきた。吃驚
した天馬の顔、そんな可愛い顔す
るなよ。俺は全部知ってるんだか
らな?

「あ…剣城何してたの?」
「別に、お前と狩屋を見てただけ」
「そうなんだ、あっ練習行こ?」

そっぽ向いた天馬の腕を思い切り
掴んだ。痛い、離して…そんな声
俺には聞こえない。

「剣城…!」
「なんか言わなきゃいけないこと
あるよな?」
「なんもないよ!?」
「俺は全部見てたから…」
「…そんなの…知らない。」

天馬の態度にイライラが募る。練習
だってあんなに我慢したのに…キス
のことだって我慢しよう思ったのに
もう我慢できない。

「お前最低だな。」
「…」
「お仕置きしてやるよ」

誰もいない保健室に鍵をかけて
天馬の髪を掴み引き倒す。天馬
が逃げないように脱ぎ捨てたユ
ニフォームで縛り付ける。

「やめて、やめてよ!」
「やめない。」
「…つ、いやだ、」

嫌がる天馬の服を捲り上げて、
ピンク色の乳首が露わになった
徐に舐めまわしたり、甘噛みし
たり吸ってみたり。歓喜の声を
上げる天馬の性器は触ってほし
いともう自分を主張していた。

「あっだめ、もっおかしくなる」
「乳首だけでそこ…淫乱だな」
「いやあ、いわないで…」
「触ってやるよ。淫乱天馬」

ズボンを下ろすとなにもしていない
はずのそこがぐちゃぐちゃになって
いた。先っぽから汁をだして、早く
触って?と言っているようだった。
徐に口にくわえると、苦い味が口の
中いっぱいに広がる。

「んあああっそこ、いやだっやめ、
やめて、だめえっ」
「ココがいいのか?」
「んっひん、そこ…んんああっ」
「そんな気持ちい?汁が溢れ出し
てるぞ?」
「ひっやめ、いやあ、もうっだめ
そこばっかりだめなの…」
「はは、お前必死だな。」
「さっさいてっあ、んやあ」
「最低なのはどっちだよ…」
「おれっはちが、…っもっやだあ」

ちょっと言葉で攻めると天馬の
性器は反応を見せて、どんどんと
膨らんでいた。限界に達したのか
口の中で天馬は精液を吐き出した。
お前のだから自分で飲めよ、天馬
に口移しで精液を渡した。

「う゛ええっ」
「自分の味はどうだ?」
「やめて…」
「ふん、まだ終わってねーよ」
「えっ?」

天馬を犬みたいに四つん這いにさせ
ひくひくしているそこを舐めた。

「ひっやめ、そこは嫌だ!」
「あんなんじゃお仕置きになって
ないだろ?」

騒ぐ天馬を余所に堅い蕾を解して
いく。まずは一本の指に唾液を垂
らし、周りに塗って馴らしていく

「やあっん、だめだから…」
「まだ触ってないのにな」
「だって…、」

満更でもない天馬のそこに指を
一本だけ入れた。中はぐちゃぐちゃ
に濡れていて唾液を垂らさなくても
全然素直に入っていった。これなら
二本目も楽々入るはずだ。

「あああっやっめ、だめ…ああ、」
「だんだん解れてきたな?」
「ひゃっ、あああ、」

無意識に腰を浮かす天馬。あと
一本入るかな?半ば強引に指を
もう一本増やした。天馬の一番
感じるところ、最奥を攻める。

「あああん、ひんっだめえ、おかしく
なっちゃう、つるぎいっ」
「そろそろ辛いだろ?」
「あっああ…はあ、もっう…」
「言えよ、欲しいって。」

躊躇う天馬。そんなのはお構いなし
に攻め続ける。びくんびくん痙攣し
ている。いつまで我慢できるのかな

「はっも、だめ…つるぎが…
つるぎが、ほしいよお、」
「良くできました。ご褒美に
俺の…あげるな」

浮いた腰を強引に引き寄せて、
天馬のそこに当てる。ぬるぬるして
すぐにくわえ込んではしまった。

「はっい、あああっいい、」
「うっ…お前締め付けすぎ…」
「つるぎ、つるぎいっもっと、
もっとおっ」

中は完全に解れていた。最奥を突く
と甲高い声で喘ぎながら、締め付け
が強くなる。徐々に律動を速めると
天馬もそれにあわせるようにより深
く加え込んでくるのだ。

「つるぎ、もう、だめえっ」
「俺もそろそろっ」
「ひいっああっそこばっか…」

天馬の中で白濁した精液をこれでも
かと言うほどだした。ぐったりと倒
れ込んでいる天馬の頭を優しく撫で
て。

「ごめんな…」
「…」
「俺だって嫉妬くらいする…」
「うっ…ひっく、」
「泣かせるつもりじゃ…」
「ちがくて、俺っさいてっだねって」
「俺こそ最低だ…」

泣き顔を見られたくないのか、
俺の胸にうずくまる天馬をキツく
抱き締めてた。こんな愛情表現しか
出来なくてごめんな…

「剣城…許してくれる…?」
「ああ、俺こそ…ごめんな?」
「剣城大好きだよ」

天馬からの愛を確認した俺はもう
こんな表現の仕方ではなくもっと
愛情が伝わる表現をすると心に決
めた。

「天馬、愛してる」


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最後まで読んでくださった方
ありがとうございます!

2012.08.14