雨京(裏) | ナノ







「松風、あの、一緒に帰らないか?」

「うん!一緒に帰ろ、でも寄りたい所あるんだ。いい?」

「ああ、大丈夫だ」


そうして松風を誘うことに成功した。うきうき気分を顔に出さないまま松風について行くて大きな病院が目の前にあった。


「病院?」

「うん、友達がいるんだ」

悲しそうな松風を見ると胸がチクっとして痛かった。

「お見舞い行くけど、剣城行く?」

「ああ、俺も行く」

これが雨宮との最低最悪な出会いだった。これもきっと必然だったのかも知れない。


「太陽ー、来たよ」

扉の前でノックしながら言った。部屋の中から「入ってー」と大きな声が聞こえたので扉を躊躇なく開けた。

「天馬来てくれたんだね。隣は…」

「あっ、剣城京介!」

松風に勝手に自己紹介された。

「剣城くんだね。よろしくね!僕は雨宮太陽」

「よろしく」

簡単な挨拶を済ませたら、松風と雨宮は楽しそうに会話し出した。笑顔の松風を見れるだけで幸せだ。横顔を見つめていた。

「あっ!」

急に松風が席を立った。今日は用事があるのを忘れていたらしい。慌てふためいて雨宮と俺に挨拶して急いで帰ってしまった。

「天馬って面白いよね」

「ああ、そうだな」

「ねえ、聞きたい事あるんだけど」

「なんだ?」

「君って、天馬の事好きだよね?」

「何でそう思う?」

平然を装ったふりをして聞いてみた。

「それは君が天馬を凄く愛おしそうな目で見ていたからかな?当たりでしょ?」

「まあ、正解だ。」

「僕も君には負けないよ。」

「お前も松風が好きなのか?」

「そうだよ。」

そう言って余裕の笑みを見せた。負ける訳にはいかない。

「そうか、俺も負けない。じゃあ、そろそろ帰るな」

強引に帰ろうとした。

「待ってよ」

まだ話があると言わんばかりに食い止められた。

「なんだ?」

「こっち来て?」

そう言われたら行くしかないので、ベッドのすぐ近くのイスに腰を下ろした。すると雨宮がいきなり苦しみだした。唸り声を上げてとても辛そうだったので、背中をさすった。

「嘘だよ」

そう言ってベッドに押し倒された。さっきまで苦しんでいた癖に意味分からない。

「お前なにしてる?体調は大丈夫なのか?」

「へえ、優しいんだね。けどあれ嘘だから。」

「嘘つく必要ないだろ?」

「あるよ、君が邪魔なの。だからお仕置きしちゃおうって」

「えっ、ちょっ止めろよ!」


やめないよ。そう言って手を紐で縛り付けた。どうしたって全く動かない。止めろ、と何度言ったって聞いてはくれない。

「そんな顔したってやめないよ?」

「どうしたら止めるんだ?」

「んー、君が天馬を諦めたら?」

「それは…無理だ」

「ならしょうがないよね」


そう言って服を乱雑に脱がしていく。ボタンを外すときに肌に触れる指に反応してしまう。ビクッと触れるたびに震える。それを見て淫乱と口ぱくして雨宮が言った。いつの間にか服は何一つ着ていなかった。そんな無防備な体に触れる。指先で優しく乳首の突起を転がす。雨宮はいちいち反応を見て笑ってくる。恥ずかしい声を我慢して苦しいのに。

「苦しいなら声だしなよ」

「いっやだ。」

「意地っ張りだね。ここ触ったら声、嫌でも出ちゃうね。」

ここと少し堅くなってきた所を優しく握る。「あっ」といやらしい声がでてしまった。まだなにもされていない筈なのに…

「あめっみや、やめろ」

「気持ちくしてあげるのに」

わざと激しく手を動かし始めた。脳天が痺れて声を我慢する事さえ出来なくなってしまっていた。

「あああっんやめっえて」

嘘つき。耳元で言われて余計に興奮してしまった。こんなの自分じゃない気がしてならなかった。

「そろそろ後ろも馴らさなきゃね」

意見も聞いてもらえないまま、四つん這いに転がされた。腰を持ち上げお尻を突き出させられた。恥ずかしい所を見られている筈なのに、なんだか変な気持ちになってくる。

「どう?みられてる気分?」

「わ…わかんない」

「さっきまで嫌がってたくせに」

それを合図に孔後に指を這わせた。周りを指で馴らしながら徐々に指を奥まで入れる。中で擦れて変な声がまたでてしまう。

「んっなんか…変」

「変なんかじゃないよ。」

最初はゆっくりだったのに、だんだん指を動かすのも早くなり、本数も増えてきた。

「これなら入るかな?」

一人ごとのように呟いた。指を抜き、雨宮がズボンを脱ぎ始めた。大きくなったそこは今にも挿入したいと言わんばかりにはちきれそうだ。「入れるよ」雨宮がそう言って孔後にくっつけた。そこから一気に突き上げられて激しい律動で腰を降る。

「あああっやっだめっんん」

「はあっ気持ちいいでしょ?」

「んあっそこがいっいああん」

そう言うとそこを集中して突く。頭の中が真っ白になるくらい何も考えられなたかった。

「ごめん、もう…」

白濁した精液が中に注ぎ込まれた。中から溢れ出るのを指ですくって見つめた。なんでこんなことになったのかな、という感情と一緒に。

「…松風」

「天馬の名前呼ばないで。僕だけ見ててよ、京介」

「お前は松風が好きなんだろ?」

「そうだけど、京介も好きなの」

意味が分からないけど離してくれないので仕方なく傍にいてやった。仕方なくとか言いながらちょっと気になっていたのは内緒…







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えーと、これ続き書きます!
雨宮sideでこの後のことを
ちょこっと!

読んでくださった方は
楽しみにしといてください!

そして最後まで読んでくださった方
ありがとうございました!


2012.02.19



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