June 11th

無数のもしもを数えた。困惑でゆらゆらと蠢くその目が 声を失ったように開いただけの唇が 余計にわたしをそれに陥れるのだ。どれくらい経っただろうか、びっくりしたよ、しばらくしてそう言ったきみはくしゃりと苦笑した。そのとき気づいた。待ち望んでいたのはわたしのほうだったのだと くだらない欲で汚れていたのもわたしのほうだったのだと。マフラーの縛るぬくもりが恋しいあのころ。そんな05:51


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