わたしさ、なんでこの道を選んだかって聞かれたときいつも建前を言う。ほんとうの理由はとても不純なの。だから言えないんだけど、その建前がじぶんでもらよくこんなうまいこと言えるよなってくらい素晴らしいものだからみんな感心しちゃうし信じちゃうしでなんかごめんなさいって気持ちになる。もちろん建前も嘘ではない。ほんとうにそうとも思っていること。でも言葉にしてしまうとどうしても美化されすぎちゃう。だからすごいねがんばってね夢に向かってるきみを応援してるよって言われるのすごおおおおくうれしいよ?うれしいけどわたしそんなすごくないしただただ逃げ続けてるだけだしあのひとたちから一刻もはやく遠くに行きたいだけだしいままでのうのうと生きてきたわたしだから無理しなきゃなのに無理しなでできる範囲のことしかやらないくせに理想ばっかでクズでだらしなくてなにもできない自分ではなにもできない自分を変えたくて、変えたくて、馬鹿だからこんな方法しか考えつかなかった。手っ取り早く、環境を変えてしまおうと。馬鹿だ馬鹿馬鹿馬鹿。でもこれくらいのことをしなきゃ、わたし変わらない。いいんだこれでいいんだこれで。もしうまくいかなかったとしてもそこらへんで野たれ死ねばいいんだよわたしなんて日本より安全ではないことは確かだからそこらへんで死ぬのは日本よりも簡単だと思うの。でもねでもね日本よりも楽しいことを期待してる。愉快なひととたくさん笑ったりしたい。遊びも勉強も全力でやりたい。顔も学力も運動もらなにもかも平凡なわたしは平凡ではない経歴がほしかっただけ。未来が不安だっただけ。就職できなかったらいやなだけ。周りの目を気にするなが嫌いなのにいちばん気にしてないようで気にしてるのはこのわたしだ。だいっきらい。ほんとうにきらい。だから変えたい。こんな自分を愛せるのはじぶんくらいしかいないであろうに、愛せていないのだから、愛せる自分になって、あわよくば誰かにも愛してもらいたい。だから変わるんだ。変わるためにわたしは飛び出す。そしてわたしはいま毎日、予備校に通って飛び出すための準備をしている。それはとてもわくわくするはずなのに、未来の自分の人生を確実に生きやすくするための準備なのに、なのになのになのに。こんなにもこんなにもだらけてるじぶん。できてるわけではないのに。むしろもっと前から準備している子たちのなかでひとり準備開始が遅れてて落ちこぼれてるから無理もして勉強してはやくみんなに追いつければいけないのに、それなのに。あぁ。デフレスパイラル。そんなの、自分で選んだ道なのにね。文句なんて言えるはずも、ましてや抱くはずもないのにね。やっぱり動機が不純だからかな。どんなものでも最後までやりぬけば本物になれると信じていたけれど、これもやっぱり理想なのかな。理想もプライドも無駄に高すぎるわたしだから素直に言えない。弱いとこを見せるのはかっこわるいよ、やっぱり。わたしはそう思う。
それでもなぁ、なんなんだろうね。わたしが泣いてるときに限って愉快なやつが電話してくるからわたしのことどこかから監視してんじゃないの、なんてね。やっぱり応援してもらえるのはうれしいし、世界は甘くはないけれどそれでもやっぱり自分を肯定してくれるひとは居心地がいいよね。みんなだいすき。見事にみーんなばらっばらの進路だけれど、でもどこかで繋がってると信じてる。でもやっぱりこの願いもわたしの欲望が混ざった不純な願望に過ぎないのだね。

あれから二年。わたしにとってははやいなあと思う部分とやっとかあっと思う部分がある。日本はもうだめだって言われるけどそんなことないとおもう。
でもただ宮城県出身ってだけで被災者って見られるのすこしつかれた。もちろん被災者だしあの災害のことを忘れてない証拠なんだろうけどなんだろうな矛盾しまくりでうまく言えないや うむむ。被災者は笑ってはいけないのですか。笑っててもその裏になにかあると見られる。心からの腹の底からの笑顔でもそこに悲しみを見出されることがたまに気になる。それはもちろん優しさからの気遣いであり復興への思いでもあるのはわかっているんだけれども。うまくいえない。こんなのただのわがままかな。わがままなんだろうな。そして世界から見れば日本人はみんなそう見られるしひどいときはみんな被曝してるって見られる。実際にそう思ってるひといる。言われたときはショックというかなんというか、このグローバルを歌う時代にこんなにも認識に格差があるのかと呆然としてたのを記憶してある。べつに悲劇のヒロインぶってじぶんかわいそうなんて思ってないんだからそうやって災害を疎むような目をしないでほしい。信じられないと言われた。原発事故はいまだ終息していないというのにこんなにもふつうに生活してるひとびとがたくさんいることに。わたしのなかでの英語からの解釈だからすこし歪んでるかもしれない、けれどそれはとても不愉快だった。

Damn

3月11日 月曜日

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