あの日のことは絶対に忘れないし忘れたくないのに、ふとした瞬間に忘れたいと思ってしまうんです。いまでも悪い夢を見てるんじゃないかって本気でおもうんです。じぶんの思考に縛られてるだけなのに、ほんとうにただわたしがどうしようもない人間なのが原因なのです。こんなわたしがのうのうと生き残ってるのがほんとうに奇跡で、わかってるんです、亡くなった方々に罪悪感へのかられて生きていくなんて失礼なことだと。死者を愚弄してることだと。それでもわたしは悲しまずにいられない。悲愴ぶってしまう。けれどももういないひとを偲んで心を痛めることは遺された者にしかできない、特権だとおもっています。わたしはきっといつまでもこの思いを胸に生きていくのでしょう、こんなわたしは感謝される価値もないけれど、ありがとう。あなたの言葉に顔を綻ばせずにはいられなかった。
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