春休みが短いことこのうえない!!
楽しい楽しいドイツ留学から帰ってきて5日後には新学期アンド大っキライなテストが待っていると思うとなんかもうやるせない。そしてドイツはめちゃくちゃはちゃめちゃ楽しみなんだけど上手くやれるかどうかすごく不安。。。だってあっちの授業オールイングリッシュだぜ?やばくね?

それで留学前の事前学習会というものがあるんだけど、今日はテスト最終日だったのもあって簡単に終わったんだけど、そのときとある男子が話していたことが頭から離れない。これは悪い意味で。決して印象深かったからってわけではなくて、むしろ馬鹿馬鹿しいというか苛々してしまう。
「オレ、今回のテスト良さげだわ」
「へーそーなんだ」
わたしはキライなわけではないけれど基本的に男子が苦手(地元とかの気を許した男子は特別)だからあんまり会話をしたくなかったし、他人のテストの出来映え、ましてやまだ返却されてもいないテストに対する期待とか自身とかそういうものに興味がなかったから指の毛を抜きながらてきとうに返えした。今のわたしにはこっちのほうが大いに興味がある。
「あ、嘘だったおもってるでしょ」
「べつに」
「うそうそ。信じてないでしょ」
そう弾むような声で言われた。人に言ったことを信じてもらえていないというのにどうしてこんなに嬉しそうに話すのか、わからなかった。尤も、わたしは信じても信じていなくもなかったけれど。
「もうほんとになんでオレってこんなに信用ないのかな、こんなに真面目なのにー」
自虐的な言葉だけど、その声はやはり弾んでいた。指の毛を抜くのに飽きたわたしは彼のほうを見た。彼は右手でケータイをいじりながら左手で髪の毛を弄っていた。その太い指で随分と器用なことをするものだ。
「オレね印象悪いかもしれないけれど、ほんとのオレは真面目だからね、がり勉までいかないけど超真面目」
「あそー」
だからそれがどうした、なんだっていうんだ。ほんとのオレってなんだ。二重人格だとでも言いたいのか。馬鹿馬鹿しい。きみはチャラチャラしたヤンキーみたいな男がかっこいいと思ってるからそうなろうとしているんだけれど、きみみたいな中途半端なやつはただ見苦しいだけ。実際、きみぜんぜんふつう。真面目でもワルでもない。一般的。わたしとおんなじ。
「でもうれしいんでしょ、それで」
いつもならこんなやつのことは相手にしないのに、わたしは自分で思っていたよりも苛々していたようだ。思ったことをすぐにオブラートに包まずにずばずば言っちゃうのはわたしの悪いところ。でもこんなやつには語弊はあるけども、さっきの一言で嫌われたとしてもなんの害もないし、むしろ話しかけられたりしなくてすむから、良い。えーでもさぁ、だってさぁ。その先は聞いてない。地元のともだちから電話がきてその場を離れたから。チャラぶってるのはきみでしょ、みんなから信用されないようにしたのはきみでしょ。ほんとのオレとかわけわかんない。全部いっしょ。自分はじぶんだ。着飾った自分が嫌で苦しいのならやめればいいのに、やめたくないのでしょう?
「もしもし、」
「よお!パスタ巻いてる?」

学習会のあと、電話をかけてきたやつに誘われ地元の何人かでわいわいしてとても楽しかった。やっぱりわたしは楽しいことに全力でありたい。

あ、そうそう。
飛行機で読む本が決まらないのでよかったらあなたのおすすめ教えてください。せっかくのヨーロッパなのだから幻想的というかちょっぴり夢心地な雰囲気のがいいなぁ


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