花柄パンツに薄色ボーダーカットソーという、とてもこれから秋になる9月には不似合いな春みたいな格好をしてしまった。わたしの頭のなかはある意味、年中春爛漫です。テストまで1週間もきりまして集中力もきれまして、現実逃避でショッピング(タイミングよく帰省なうな兄に緑のスカートを買ってもらった、にひ)。勉強きらい。大嫌い。でも特別容姿が麗しいわけでも、美的センスが優れているわけでも、足が速いわけでもない。そんなごくごくふつうなとてもとても平凡なわたしが、例えば将来、それなりな生活ができるようになるには、それなりな仕事に就くことができるようになるには、それなりな大学に進学できるようになるには、矢張りいまの勉強が必要なわけで。天才でないふつうでしかないわたしには勉強が必要なわけで。
そんなことを悶々と考えていたらアイスクリームが溶けてしまい、茶色い床に白い液体がボトリ、わたしの焼けた手にもボトリ、ボトリ。ああ、と思った。わたしは今ここにあったものを崩してしまった。今できることをひとつもやらないまま、今を犠牲にしてしまったのですね。勉強を、勉強をしなきゃ。しなければ。家に帰ったら真っ先に机に向かおう。洗濯物はあしたでもいいや。異様な焦燥感に駆られた。

…でもやっぱり勉強はきらいだなあ。どうやってもすきにはなれない。



アイスクリームと焦燥感

9月17日 土曜日



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