最近の僕は、銀さんと話すのが、なんだか楽しい。

ていうか…なんか、

嬉しい。


って最近思うようになった。


なんだろうか、この気持ち。


「銀さん」

ソファにだらし無く座る銀時に、向かいのソファから話し掛ける。


「あー?なんだー新八」

だらし無い視線をこちらに向け、だらし無く返答する。


「アンタどんだけだらし無いんだよ」

思わず口に出てしまった。


「何なんだよオメー。んなこと言う為にわざわざ呼んだのかよ。じゃあオメーは何なんだよダメガネだろーが」


なんなんだ、そんな風に言うことないんじゃないか?

相変わらず大人気ない人だなぁ…。


「ハイハイ、すみませんでした。別にそんなこと言うつもりじゃなかったんですけどね、つい」

呆れた顔で銀時を見る。


「つい。じゃねーよ!全くフォローになってねーよ!てゆーかハイハイってなんだ!やる気を出せやる気を!お前にはツッコミしかねーんだからよォォォ!」

…本当ギャーギャーうるさいマダオだなぁ。


自分に向かってムキになって文句を言っている銀時を見て、何故だか嬉しくなった。


「銀さんと話してると、楽しいです」

にこりと笑ってそう言ったら、銀さんは無言になって、それからがしがしと頭を掻いた後、
「あっそ、」
と言いソファに真っすぐ座り直した。


そして僕をじっとみている。

…?

「あのさ、新…「ただいまー!新八お腹すいたアルー!」

勢いよく定春と共に神楽が帰ってきた。

「あ、神楽ちゃん、お帰りなさい。すみません、銀さん何ですか?」


「いや、…いいや」


銀時は、まただらりとソファにもたれ掛かり、テレビを見はじめた。


全くなんだこの人。
何の為に呼んだんだ。


「そうですか」

そう言ってソファから立ち上がり、神楽のいる方へ向かうべく銀時の傍を通った時、その声は聞こえた。



「…お、俺も」



……?

俺も……?


「…楽しい?」
疑問形で尋ねれば。


「オゥ」

なんて気のない返事。


テレビを見ている横顔もやる気のない、いつもの銀さんだけれど、目がちょっとだけ死んでないから照れてんのかなって思った。



そして僕はまた一層、彼と話すのが嬉しくなった気がした。


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新ちゃんは無自覚。

初書き…!

ふわり、こころに