「なぁ新八ー」


新八が台所で夕飯の準備をしていると、居間から銀時が抑揚のない声で新八の名を呼んだ。


「何ですか?」


新八が鍋の中身を掻き混ぜながら銀時に問う。


「豆電球どこにあんの?寝るとこの豆電球切れてんだよ」


「あぁ、豆電球なら…、」


新八はコンロの火を止めて居間へと入った。


銀時は押し込みの戸を開けて上の段の物を投げ出しながらゴソゴソと探している。


「あーもう銀さんめちゃくちゃしないでくださいよ!僕が探しますからちょっとどいてください!」


新八は急いで銀時を横へ押しやり押し込みの中を探し出した。


「ったくわかる場所に置いとけよな」


「うっさいじゃあこれから自分で買って整理してくださいよマダオ」


バッサリと言い返された銀時はあーすいませんでしたねどーせマダオですよとぐちぐち文句をたれていたが、新八の後ろ姿を見てニヤリと片方の口角を上げる。


「新八みつかったか?」


「うーん、あった筈の場所にないんですよね。さっき銀さんがこの中ぐちゃぐちゃにした……な、にしてんですか…」


「何って…?」


銀時は新八の後ろから抱き着いていた。


新八の背中ががら空きなのをいいことに、後ろから抱き着いたのだ。


そして、細い首に口づけをして、舌を這わせ始めた。


「あっ…!ぎ、銀さんやめっ…ぁ、」


ゆっくりと下から上へ舐めあげて、耳たぶを甘噛み。


「ぎ、んさ…っ…ふ、や、やだ…っ」


初めての感覚だった。


銀時以外の誰とも付き合ったことのない新八は、女性との性交もまだだったため、そういう類いにはかなり弱い。


最近銀時からのこういう悪戯が多くて新八もどうすればよいかわからないのだ。


考えている間にさらに銀時の悪戯がエスカレートしてきた。


耳の中に舌を捩込みぴちゃりと音を立てたかと思うとまた首筋に戻りゆるゆると舌で撫でる。


「も、や、…やめて…っぎ…ぁっ…さん!」


胸は激しく波打ち、脚はガクガクともう立ってはいられない。



「やめて欲しいなら銀さんにキスすることー」

明らかに面白がっている声色。


は?
それ僕に何の得もないじゃん!
いつもいつも変なことしてからかって!

新八は振り返り抗議した。

「なっ、何ですかそれ!全然交換条件になってな…ああっ!…や、やだ……っ!」


しかし、声を荒げたところでまた先程の仕打ち。


「わ、わかりましたよっ!」


新八は振り返り一度ギロリと銀時を睨んだあと、勢いとは裏腹に可愛らしく唇を尖らせて銀時の唇に触れるのだった。




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なんだこりゃ(^O^)/

銀ちゃんにイラッwwですよね

今度は別の話を銀ちゃん視点で書こう。

交換条件