勇様が静かに目を閉じた時、
凛とした声が聞こえた…
「新選組、ここに在り―…!」
声のした方を見ると試衛館時代に見た懐かしい顔だった―…
彼、永倉新八は勇様と喧嘩別れをし、新選組を脱退したと聞いた。
なのに、何故―…
ふと、勇様を見ると彼は目に少しの涙を浮かべて笑っていた。
新政府軍の人たちは、勇様に声をかけた彼を追いかけて行った。
向かってくる新政府軍を見て、彼は走っていった…
その目にもまた、少しの涙が浮かんでいた―…
彼は、きっと最後まで生き抜くのだろう。
彼の誠と共に…
勇様の思いと共に…
そして、誠のもとで戦った
全ての人たちの魂を抱いて……
目を閉じて願う―…
どうか、語り継いで…
彼らの信じた誠を―…
最後まで戦い抜いた
誠の人たちの全てを―…