3位 砂月
「わぁっねえねえさっちゃん3位だって!すごいすごい!」
「…なんで俺がこんな上位なんだよ」
『勉強を教えてもらいたい』
『意外と優しそう。文句言いながら宿題教えてくれるはず』
「教えてやらなくはねぇが優しくなんかしてやらねぇぞ。泣き言あげようが分かるまでビシビシ叩き込んでやる」
『ちょっと怖いけど、いい人』
『雨の日に捨て犬に傘差してあげてそう』
『男子とかに苛められたらすぐに助けてくれそう』
「俺はどこぞのヤンキーか」
『優しいお兄ちゃんで味覚が通常スタンスだから』
「そりゃ、味覚は狂ってねえ自信はあるが…」
『へたれた時に叱って欲しい』
『いざという時に頼りになりそう』
『なんだかんだで一番頼れる兄さんになってくれそう』
「……」
『頼れるし、家族思い』
「………お、おいおチビ。悪い理由はねぇのか」
「ん?そーだな、いま手元にある資料にはこれといってねーよ」
「あれー?サッチ顔赤くなってるよ?かーわいい」
「ぅうるせえ、こういうのは……慣れてねえんだよ…」
2位 翔
「サンキュー!……って、よく見りゃ俺の資料だけねんだけど」
「ふふん、おチビちゃんのは俺が代わりに読み上げるよ」
「なんで」
「あれ、自分がこれでもかと褒めちぎられているかをどうしても自ら声高に発表したいというんなら、俺は別に構わないけど」
「……オネガイシマス」
「はい、よろしい。それじゃあ俺の自慢の弟たる翔ちゃんがいかにみんなに愛されてるか、じっくりたっぷり発表していこうじゃないか」
「やっぱり誰か代わってくれ」
『ツッコミを見たい』
『ちっちゃいので一家に一人制度』
「褒められてるのか?なあこれ褒められてるのか?っつーかちっちゃいいうなあああああああ!!!」
「翔のツッコミは我が家でも群を抜いているからな。頼りにしている」
「yes、安定のツッコミさばき。あれはもはや神の領域。かっこいい」
「そうだね、おチビちゃんがいてくれるから俺らも安心してぼけられるんだ。ありがたい存在だよ」
「場所もさほど取りませんしね」
「まさに一家に一人!」
「うれしくねーよ!!もっとまともなのはねーのかよ!?」
「もちろんあるよ」
『あんなかっこよくて可愛い兄弟がいたら自慢したい』
『純粋に、しっかりしてるし可愛いから』
『末っ子としてやたらめったらに可愛がりたい!』
「…お前これわざと並べたろ」
「なんのことだいかわいいかわいいおチビちゃん?」
「かわいい言うな二回も言うなってやっぱわざとじゃねーかこのやろう!!うれしくねーんだよ!」
「ひどいなあ、送ってくれたひとに失礼じゃないか」
「うッ……いやでもうれしくねーもんはうれしくねーッ」
1位 真斗
「俺が……1位……?」
「当然の結果ですね」
「な、なにかの間違いだろう。翔、もう一度確認してくれ」
「間違いも何も、お袋が1位になることはアンケート募集する前からわかってたから。むしろ1位じゃない方がなんかの間違いだろ」
「そう、なのか…?なにやら申し訳ないな……お前たちを差し置いて俺などが……」
「あなたは自分を過小評価しすぎる傾向がある。もっと自信を持ってください」
「そーそー、母さんは俺たちの自慢だよ」
「そういうこと。ほら、いい理由いくぜ?」
『ご飯作るの手伝いたい。疲れて帰ってきてもいいにおいだけで顔がにやける』
『色んな反応が見られて毎日飽きない』
『妻として母として完璧!』
『面倒見がよくて優しくてツンデレ…最高です』
「な?」
「あ、ああ…。なにやらこそばゆいが、そのようだな…。……最後のはよく分からんが」
「お袋は1位にされてる率がずば抜けて高かったな。ってかぶっちゃけほとんど1位だ。ん?でもひとつだけ9位があんな…。いやでもこれ……」
「真斗さんが9位?そんなはずがないでしょう。順位を逆転させてしまっただけでは?」
「いやそーじゃねーと思うぞ、たぶん。ほら」
『大好きだけどこの人はトキヤさんと一緒にいてこそ幸せなんです!!』
「「!!!」」
「あーなんだ結局そういうオチか」
「元も子もないね」
「なっなんだとはなんだ!……ぃ、いやしかし確かに俺がこうして今幸せを得られているのはひとえにトキヤのおかげなわけだが…」
「真斗さん…。いえ、私だけの力ではありませんよ。あなたが自ら…」
「はいはい、丁度結果発表も終わったことだし、しっぽりやるなら他所でやってくれないかい」
「しししし……ッ!?あっ、あなたはまたなんてことをッ!!」
「だいじょうぶ、ちゃんとオトの耳は塞いでおいたから」
「そういう問題ではないでしょう!?」
「あーっ、トキヤだけずるい!ぼくも真斗くんといちゃいちゃしたいー!ぎゅぅ〜っ☆」
「あっ」
「…………トキヤ。なにか俺に用事があったのだろうがすまんな。先に終わらせなければならんことがあるんだ。なに、すぐに仕留める。少し待っていてくれ」
「えっそれは心の準備をしていろという意味…ではないでしょうねきっと十中八九理解していないでしょうあなたというかその長刀はどこから出したんですかそれでなにするつもりなんですかというか仕留めるって…!?」
「ああっマサトがHAYATOといっしょに部屋を出て行ってしまいました…!トキヤやHAYATOだけずるい、ワタシもマサトとハグしたい。シッポリしたい。追いかけなければ!」
「悪いこと言わねぇから追いかけんな。トラウマんなんぞ。それとしっぽりは忘れろ。お前ぜってぇ意味わかってねぇだろ」
「なーあレン兄いつまで俺の耳塞いでんの?」
「ごめんねオト、もうちょっと待ってて。まだオトには色々と教育に悪いから」
「元はといえばあなたが余計なことをいったからでしょう!!」
「ねえねえ翔ちゃん」
「なんだよ」
「これどうやって終わらせよっか?」
「俺に訊くな」
と
そんなかんじで
第1回格付けする家族たち終了です
少しでも楽しんでいただけたなら幸いです
アンケートにご協力くださった方々大変ありがとうございました〜!
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