05
恩はちゃんと返す、ワタシそう言たよ。
「なんで修行するわけ――?!」
「ワタシたちナナママンに恩あるね。出来る形で恩返しする、当然のことよ」
騒ぐツナの肩を叩く。クロロがダイドーのプリンプリンを吸ってるのは視界に入れるべきじゃないね、力抜けるよ。
今日は土曜日で、本来なら野球部やサッカー部が練習してるはずね。でもワタシが直接風紀委員に『お願い』したら何の問題もなくオーケーでた。その代わり風紀委員長も参加することになたけどね。
「雲雀さんもなんでいるのさ?!」
「ここは僕の学校だよ、文句を言われる筋合いはない」
なんなら咬み殺されたい? と雲雀がトンファーを構えるのを傘で制した。全く、ツナの修行のため借りたはずが、本人が気絶してたら意味ないよ。
「ツナの修行は時間かかるね、先にオマエとの試合を済ますよ」
そう言えば、雲雀はニヤリと笑んでワタシに向かてトンファーを構え直した。構えを見る限り、この年齢の餓鬼の中では良い方ね――と言ても、それはこの世界での話。傘を背中に指し直し無手で応対する。
「へえ!」
雲雀の体術は全体的にバランスがなかなか良かた。そこらへんのマフィアレベルなら伸せるね、でも多対一になると面倒かもね。
軌道を読み最低限の動きで避け続ければ、雲雀が苛ついた声を上げた。
「君、する気あるの? 避けてばっかりじゃつまらないんだけど」
「違うね。オマエのレベル測てるよ。今のオマエならそこらへんのマフィアなんて簡単ね――でも、まだ甘いよ」
ワタシは懐に手を差し入れ――
「ロリポップ――?!」
数日かけて攻略中の棒付き飴を取り出した。昨日より一回り小さくなたはずよ。
「君、なめてるの?」
「舐めてるのは飴ね」
寒いギャグだ! とか聞こえてきたから、転がてた石をツナに向かて蹴たよ。
『フェイターン、オレたちすることないから暇なんだけど』
『そんな雑魚なんてさっさと殺せば良いのに』
『念を覚えたら美味しいだろうに☆』
『(チューチュー)』
四人(三人)が好き勝手言い出す。ワタシだて約束じゃなかたらささと半殺しにしてるよ。
『こちにはこちの都合があるね。後でツナの修行に付き合てもらうから帰るなよ!』
でもワタシもただ避け続けるのは飽きてきたね。飴甘いし。
スと懐に入り、飴を雲雀の喉首に付きつける。
「これで一回死んだね」
「……まだいける」
「オマエ、ワタシが無手だたら死んでたよ。ナイフやペンでも良い、喉を取られるのはイコール死よ」
悔しそうな雲雀の肩をポンと叩く。
「まあこれからワタシたちが帰るまで、修行つけてやらんこともないね」
原作でも好きなキャラの一人だたし。ワタシが好きなのはヴァリアー組だけど、ツナ組で好きなのは雲雀ね。
顔を明るくした雲雀を下がらせ、その後はずっとツナを苛めて過したね。
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