02
「良い伝手発見したね」
文字を読めはするが話せないクロロと、文字を書けもしないし言葉も分からない三人。ここはワタシが何とかするしかない。この双肩に重責がかかてると思うと嫌になるよ。ここの常識と向こうの常識は違うからね。
「一瞬で見つけたのか?」
「ククク……直接の面識はないよ、でもワタシはあいつらを知てるね」
驚いた様子のクロロに笑いながら答える。リボーンが止める前に奈々ママンを押さえればどうにかなるね。
あの様子だとまだ綱吉はリボーンをそこまで信頼しきれていない時期。黒曜ランドに骸たちはまだいないだろうね。
「ここにずっと居座るのは無理よ、ワタシが案内するからそこに行くよ」
円を広げて探れば、黒曜ランドらしき廃墟がヒットした。原作のフェイタンがどうだたのかは知らないけど、ワタシは念の応用の中でも円は突出して得意よ。見敵粛清(サーチ・アンド・デストロイ)が私の基本ね。
黒曜ランドへの道すがら、頭の中身が軽そうな奴らから財布を頂いたね。ワタシたちにしては平和的だたよ。ワタシが言て、一度も命奪わないようしたからね。
黒曜ランドは向こうでのアジトみたいな廃墟で、ワタシたちが過ごすには何の問題もない。ヒソカがトランプタワー作りをしている中、ワタシはこれからすることを説明した。
「沢田綱吉という子供がいるね。こっちでは名前があとに来るから、ワタシたちで言うならツナヨシ・サワダ。そいつはとあるマフィアの跡取りだけど、ほぼ一般人ね。父親がマフィアとは無関係に育てたから殺人とは無縁でヘタレ。普段は一般人以下のスペクしかないよ。でもツナヨシの家庭教師である赤ん坊のリボーンは、この世界最強のヒトマン。見た目通り思たら足元掬われるね」
「はいはーい、そのガキがどう関係するわけ?」
「それを今から説明するよ。話は最後まで聞くね」
シャルが途中で手を挙げて質問してきたから、そこらへんのコンクリの塊を投げて黙らせた。
「このツナヨシの家はつまり千客万来、日本語の通じない外国人がいたくらいで今さら目立つような家じゃないよ。そして家主であるツナヨシの母親ナナは疑うことを知らない人間、少し同情を引いて住処がないと言えば家に上げるね」
ワタシの説明にクロロが首を傾げた。
「何故そいつらと面識がないのにそこまで詳しいんだ?」
あー……。
「ワタシはあいつらの情報を知れる場所にいた。暇つぶしに知たよ」
「つまりお前は以前この世界に来たということか」
「ワタシが日本語話せるのはそういうことよ」
「――ねえ☆」
無難にそう受け答えしてたら、ヒソカが口を開いた。
「何ね」
「今まで聞いてて思ったんだけど、ここで殺しはご法度なのかい?」
一般人でもハンター世界では暗殺・殺し合いは日常風景。ツナヨシが殺しとは無縁だと言たのを聞いて考えていたようね。
「表面上はね。それにこの世界で路地裏に惨殺死体があったら事件として大々的に新聞に載るよ」
「ふむ、だからここに来るまでの間殺しを禁じたのか」
「住みにくい世界だね☆」
「目くじら立てすぎだよね」
「そういう国もあるのか……」
黙て話を聞いてたシャルとマチも目を丸くしながら頷いた。
「でもこれは日本だからよ。一歩外の国出たら殺しあてる民族たくさんいるね。それ考えるとあそこと平均的な治安は変わらないよ」
「なーんだ」
「居心地の良さそうな場所もあるんじゃないか☆」
平和ボケした世界だと思たらそうでもなかたからか、四人肩を竦めたり頭を振たりした。
「――最後に、これが一番重要よ。この世界には、念の概念はないよ」
ワタシが言うと、ヒソカが嫌そうな顔をした。
「念能力者がいないってことかい?」
「その通りよ」
その日は説明で終わり、明日ワタシが行動を起こすことで決また。買い物に行くナナにどうにかして接触できれば良いけどね。
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