木の葉丸 | ナノ



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 私の得意なのは幻術で、そう知った時はキンチョメとか骸さんとかがポポン! と浮かんだ。直接的な攻撃力は低いけどとりあえず敵を戦闘不能にさえできれば良いんだから問題ないと思う。


「クフフ、堕ちろ、そして廻れ」


 どうやらナルトやシカマルは表のキャラを作ってるみたいだけど、私はそんな器用じゃないからそんなの無理。常時演技なんて無理っすよ疲れる。だから紫蓮でいる時演技してるんだけど、今のところボロを出したことはない。レイヤー舐めんな、みたいな。理想的なプロポーション保つためなら毎朝マラソンだってしたし、お菓子だって控えたし、アニメ何周もして一挙一動を脳みそに叩き込んだし。一番得意、というか私の十八番が骸だから演じるのは全く問題ない。他には――リボーンとかルッスとか、王子も何度かしたかな。これ考えると私って雑食っていうより好みが偏ってるというか……うん。キューン! ときたんだよ。

 自分のチャクラを風属性にしたり電気にしたりできるんだから物質化もできないかな、というか出来てよ、と修行を続けてたら、三叉槍を物質化することができるようになった。私のチャクラの塊だから幻術の丁度良い発信機になるんだよね。槍の石突でトンと地面を叩く。すると広がるのは私の幻術。私をターゲットに絞って飛びかかってきた人たちはもう射程範囲内。

 逃れられない地面の亀裂に落ち谷底の岩に串刺しになって死ぬという幻術、幻に捕らわれ理解する間もなく私の槍に串刺されて死ぬという現実。ついでにやろうと思えば幻で殺すこともできる。肌に受ける風や視界の感覚を奪うことができるんだから、他の筋肉も私のしたいがままなのだ。でもそれはさすがに疲れるからしない。


「終わったか?」

「ええ勿論。黒龍先輩も無事なようで安心しました」

「お前もな。――幻術使いだったのか」

「そうですね」


 スレシカの黒龍さんが驚いたように聞いてきたから、もしかして報告が上がってなかったのかなと思いつつ頷く。まだ数日しか任務には参加してないけど、その中でも何度か幻術を使ったんだけどなぁ。


「――帰るか」

「はい」


 帰り道、どうしてか口数が少なかったけど……幻術使いって駄目だったんだろうか。たとえば嫌われる能力とか。身分の低い仕事だとか。まあ低くても私は気にしないんだけどね。







どうして僕は勘違い要素を入れるのが好きなんでしょう^^勘違い大好き☆
05/07.2010

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