LET'Sフォルゴレ
原作無視で、したいように書きます。
世界的大スターの来日公演とあって、多くのテレビ局が中継をしている。見たい番組を中継に潰されたガッシュを清麿は押さえ込み、とりあえずどんな男が出てくるのかまんじりとせず待っていた。
芸能と言わず世間一般に興味のなかった清麿だ、世界的大スターと言われても全く知らなかった。パルコ・フォルゴレとは一体どんな男なのか……?!
『ああっ! フォルゴレです! パルコ・フォルゴレが舞台に現れました!』
キャスターが興奮したようすで騒ぎ出し、清麿は画面中央を見つめる。ガッシュは自滅戦隊ヒーロードッカーンがなくなったことにぐずぐずと泣いている。はっきり言って邪魔だ。
現れたのは輝く金髪を後ろに流し、サファイアを嵌め込んだような双眸の男で、すっきりした印象の清潔感あふれる好青年だった。
「なるほど……人気の理由も分か――」
分かる、と言おうとして、絶句した。
『ヤァヤァバンビーナちゃんたち! 今日はパルコ・フォルゴレ、inジャペァァン!! に来てくれて有難う! グラッツェ!』
「バンビーナ……。いや、日本語が上手いことに注目すべきなのか?」
清麿が一人悶々としていると、どうやら始めのトークが終わったらしい、曲が流れ出した。
『ちっちちっちおっぱーい、ボインボイーン!』
「は?」
『もげ、もげもげもげ、チチをもげ』
「もげ!」
「止めろガッシュ」
画面の向こうの男に合わせて歌いだしたガッシュに注意しながら、清麿はため息を吐いた。
「顔は良いのに……なんて残念な歌を」
清麿がその本人・パルコ・フォルゴレと会うとは――パルコしか知るよしもなかった。
楽しい☆ 04/25.2010
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