闘え。されば与えられんA
試作版でいくことにした。下品な表現が出てもおkって方だけ下へスクロール
朝は六時半に起きてから三十分の朝風呂を楽しんだ後、朝食の準備に取り掛かる。七時すぎにマチが起きてくるから、その十五分後くらいにできるように調節しながらサラダやトーストの用意を進める。オレは和食派だがマチは洋食派だからマチに合わせてアメリカンブレイクファストだ――当然だろ。
オレなんか眼中にないのかそれともオレが狼だってことを忘れているのか、どっちでも悔しいけど、マチはラフな格好で朝食を食べる。襟ぐりの深いYシャツにぴったりした短パン姿はオレを誘っているのかと聞きたくなるくらいだが、前にそう聞いたら念糸で口を縫い付けられた。
「美味いか?」
「そうだね」
ここらでは有名なベーカリーの焼きたて食パンを毎朝盗りに行ってくるオレって甲斐甲斐しいよな。マチの「良くやった」の一言さえあれば何でもできるが、まあ――頬を染めて「イイ」とか言ってくれる方が何倍も嬉しいよな。それだけでご飯大盛り三十杯はイケる自信がある。そりゃあ美味い飯に顔を綻ばせている姿は当然可愛いんだがオレが見たいのはベッドの上でプロレスごっこしてる時の顔なんだよな。やべ、よだれ出てきた。
「どうしたんだい?」
「いや、我ながら美味いなと思っただけだ」
「そうかい」
食べる時に少し前かがみになるのが良いよな。谷間がちらりと覗くのとかモロ出しよりもそそられるし。見えそうで見えないのが大好物だ。だからミニスカよりもロングスカート派なんだよな。風で舞い上がるスカート、そして晒される絶対領域のチラリズム。マチも短パンばっかじゃなくてスカート履かねーかなぁ……なるべく膝下十センチ以上で、プリーツが入ってて風でめくれるやつ。
よだれが溢れそうになって口の中にトーストを突っ込んだ。それをコーヒーで流し込んで誤魔化す。
サラダのキャベツは庖丁で切ったわけじゃなくて千切ったから大きさはバラバラ、一応大きすぎない程度に揃えちゃいるが。フォークをぶっさしたキャベツを食べる時に覗く白い歯列と赤い舌。手についたサウザンアイランドを舐めるのは止めてくれ、目の毒だ。さっきから鼻から情熱があふれ出そうになるのを我慢しているオレの身にもなってくれ。
手が滑ったふりをしてズボンに冷水を零す。沈まれオレの愛、迸るのはせめてトイレで。
「さっきからおかしいよ、リッド。一体何か」
「何でも! 何でもないよマチ。ただちょっと熱っぽいだけだハハハ!」
マチの言葉を遮って否定し、熱冷ましに頭から冷水をかぶる。噴火しかけていた鼻の奥にある情熱のマグマ溜まりも落ち着き、下半身のとんがりコーンも湿気った。オレは賢者オレは賢者オレは賢者。
「ああもう何してるんだい!? そんなことをしても熱が下がるわけないだろう!」
下がりました、主に下半身の。――とか言ったら殺される気がする。
恋愛関係の話になるとツンドラになるマチだが、日常生活を送っている限りではちょっと言葉がきついだけの普通の女の子だ。人が風邪を聞いて黙っていられるような子じゃないことは十分承知している、しているん、だが。
ダイニングを出たと思ったら、マチはタオルを手に戻ってきた。水も滴る良い男状態のオレの髪を優しく拭ってくれるのは素晴らしい行いだと思う。が、オレの視線は胸部にロックオン状態でもうどうにもならない。左右に上下に揺れるあんまん、鎖骨の浮き出た細い体、薄くかおる甘い香り。オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレは賢者オレh――
気が付いたら三時だった。
楽しかった。2011/10/18
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