いただきます2



 輪廻転生というと某殺されても蘇るマンガで出てくるナップルさんしか思い浮かばないよね。でも私は電波系じゃない、いたって普通の女の子だったから転生なんて信じてなかった。なのに。


「ぷーは可愛いなぁ」

「そうだね、本当に可愛い」

「でも肉にしなくちゃいけな――」

「こんなに可愛いぷーちゃんを殺すなんてオレには出来ないしっ!」

「小松君、キミは鬼かい、悪魔かい?!」

「大丈夫だ、ぷー! お前はオレが守ってみせる!」


 私の目の前には筋肉の塊三体と、美味しそうな匂いの青年がいる。見覚えがある気がするなんて何かの間違いよ、だってアレはマンガなんだから……マンガだったんだから。


「可哀想にな、こんなに怯えて。小松は鬼だよな」

「仕方ないでしょう、ボクだって仕事なんですよ?!」

「依頼人ってのも小松の店だけじゃなくて有名どころには軒並み頼んでるらしいじゃねーか。小松が用意できなくても問題ねーって」

「てゆーかソイツ、本気でハリボーピッグ食おうとか思ってるワケ? 正気の沙汰じゃないね」

「狂わなければ食べられないと言いますからね」


 とりあえず私に分かることは、そのハリボーピッグってのが私のことを指してるってことと……小松君の見上げた料理人精神のせいで、明日の命が風前の灯ってこと。助けてトリコさんココさんサニーさん! 三人はきっと私の味方だって信じてます!






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 平凡主の、ストレス社会との戦いが今! 始まる! とか考えて、夢主のあまりの哀れさに涙が出た。
04/20.2010

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