ネットカフェへようこそ〜フライングリング戦〜



 ワタシたちの修行で多少原作のままとは比べるべくもない強さを手に入れてはいるけど、ツナヨシたちはやはりまだまだ弱いね。

 マフィアの跡取り候補とはいえ元はと言えばただの中学生。仕方ない部分もあるからぬる目に評価してると言ても、ワタシに指一本も触れられないのは軟弱の一言に尽きる。――その評価はボンゴレの誇る暗殺者集団・ヴァリアーにも当てはまるよ。少しは骨のある奴が来たか思たのに、アレは何ね? ただの反抗期の餓鬼とバカの群れでしかなかたよ。期待して待てたワタシのワクワクを返すね。

 屋根の上で応援しながら観戦していたワタシともう一人の耳にツナヨシの悲鳴が届く。


「助けてフェイタンさぁん!!」

「何故ワタシ呼ぶか? 自分でなんとかするよ」

「ででででもオレ殺されちゃうよ!」

「ワタシたちの修行とどちが怖い?」

「そりゃフェイタンさんたちの修行がもちろんだけど!!」

「なら問題ないね」

「いやいやいや、ホントに助けて!!」


 ザンザス――反抗期の餓鬼が手に炎の弾を作り出したのを見て腰を抜かしたツナヨシの横に降り立つ。軟弱で貧弱で惰弱な餓鬼だが一応ワタシの弟子。ヴァリアーに殺されるなんて、レベル上げ中のゼルダを勝手にストーリーを進められるうえゲームオーバーにされるようなものよ。


「助けてくれるんですね、フェイタンさぁん!」

「誰だテメェ……」

「躾のなてない餓鬼は嫌いよ。人に名前聞く時は自分から。これ鉄則ね。というわけで、やておしまいなさい四番さん!!」

「キミ、こっちの世界に毒されてないかい? それは確か……昨日読んでたドラゴン☆ールネタだろ」

「いちいち煩いですよ、四番さん!! ささとそこの顔面の大火傷がみともない餓鬼に正義の鉄槌を下すのですね!」

「はいはい」


 クロロの陰謀で外出時にはペアになることを義務付けられたヒソカ――四番に声をかける。ヒソカが「青い果実の予感がする☆」とか言たせいで目付け役のワタシまで連れてこられ、横で四番さんがヴァリアーいう青い果実に興奮してるのを見るはめになた。


「ヒソカさんがするのー!? なんで!? 歩く性犯罪者の代名詞みたいな人にまかせないで、フェイタンさんがしてよ!!」

「クックックッ……酷い言い様だね☆」

「昨日バジルを『うほっ☆ 良い青い果実☆』とか言てたのは誰ね」


 ツナヨシの言いたいことは分からないではないが、ワタシの念はこんな狭い場所は合わない。周囲を破壊して良いならするけど、一度並盛中の運動場でサッカーゴールを大破させたらリボーンに止められたね。

 対して四番さんの念は汎用性が高く、狭かろうが障害物がたくさんあろうが問題ない。バンジーガムもドッキリテクスチャーも場所を選ばない良い能力、周囲を破壊しないように躾るには便利よ。


「そらっ☆」


 四番さんのした、『ものを飛ばすポーズ』の意味が分からなかた餓鬼は用心して肩を逸らすも、実際に飛んでいるのは不可視の念ガム。べったりと肩から首にかけてにガムを貼りつけた餓鬼は不審そうに四番さんを見やった。


「テメェらは一体何がした――ぃっ!!」


 四番さんが腕を振りかぶた。引張られて空を飛ぶ餓鬼。ヴァリアー幹部集団は口を半開いてそれを目で追う。


「弱者は地を這いつくばり、強者はそれを踏み台にする。それ世界の常識よ」

「そんな常識あるの!?」

「裏社会では当然だゾ」

「ますます十代目になんかなりたくね――!!」


 騒ぐツナヨシたちを他所に四番さんは笑いながら餓鬼を振り回した。


「こういうのをカオス言うね」


 原作崩壊甚だしいよ。まあ、あくまでワタシたちにとっては他所の世界だからどうでも良いけど、ね。

 ところで、ヒソカも十分ここの世界に毒されてると思うよ。












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フェイタン主に「四番さん」、ヒソカに「うほっ☆良い青い果実☆」と言って欲しくて書いた。
▼フェイタン主 が ゼル伝 を 始めた!
2011/10/10


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