輝々ちっちゃくなっちゃった☆その4!
「ロン、カメラ持ってる?」
ハリーの目はちまっこい物体に釘付けだ。
「いいや――一応あることはあるけど、ごつくて重いよ。十キロくらいあるから」
「家に手紙書いて、送ってもらうことって出来ないかな?」
「あー、きっと無理だよ。エロールが耐え切れないし、ここ五年くらい使ってないからどこにあるんだか母さんも分らないんじゃないかな」
マルフォイとビキンスに挟まれて座っている赤い髪の幼女は、オレンジジュースを飲んで顔を緩めていた。探せば、フレッドとジョージがテーブルの影で悶えている。他の見守る会会員がバシャバシャ写真を撮っているのを見て安心する。大丈夫、僕が会長だから。上納は当然だよね?
「どうしてああなったんだろう? 朝食の時はマルフォイが縮んでたよね?」
ロンが口の中のものを飲み込みながらモゴモゴと言った。
「呪いとか? 殺したら問題があるから弱体化させようって、そういう呪いをかけた話を読んだことあるわ」
「じゃあ誰がレイノに呪いなんかかけたんだろう?」
「そこまでは私も分らないわ」
犯人め、命永らえると思うなよ、とハリーはまだ見ぬ魔法使いを呪う。マルフォイがステーキを小さく切って食べさせようとしたが、レイノは嫌がってそっぽを向いていた。フラッシュが各所から上がった。殺気を感じて教師席を振り返ればスネイプが苛付きを隠さずレイノに集る視線の主たちを睨みつけている。
「とりあえずスネイプじゃないってことは確かだね」
同じくそれに気づいたロンが言った言葉に、ハリーも首肯した。
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