輝々ちっちゃくなっちゃった☆
寝て、起きたら。
ドラコが幼児になってた。
「きゃ、きゃわゆい……何この萌え生物。ナマモノの持ち帰りは禁止されてますか? バナナはおやつに入りますか?」
「落ち着いてレイノ。この子供はドラコ――よね?」
だぼだぼのシャツが肩からずり落ちてて萌えっ! 西洋画の天使そのまんまで萌えっ! おお、ジーザス! 神は私をお見捨てにならなかったのですね?
アメリアがしゃがんでドラコと目線を合わせた。
「ボク、名前は言える? それと今幾つ?」
「ドラコ・マルフォイ、三歳」
意外としっかりした口調でドラコ(プチ)は指を三本突き出した。ヤベ、鼻血が出る!
「ルシウスさん、ナルシッサさん、遠くで見守っていて下さい。ドラちゃんは私がちゃんと育てますから……!」
セブ、孫ができたよ!
「馬鹿」
「そんな酷い言い様っ!」
パンジーに馬鹿扱いされた。何故だっ?!
そりゃあセブはお祖父ちゃんになるには早すぎる年齢だけどさ!
「ドラコ、どうしてこんなに小さくなっちゃったのかしら?」
散々パンジーとアメリアに扱き下ろされて、私はもう世捨て人になろうかと思ったよ。帰ってきてほしかったら黄色いハンカチーフを干してください。
ドラコを放ってご飯を食べに行くのははばかられた。おなかへった、とぐずるチビドラ(あれ、別のキャラ)を抱き上げて大広間に向かう。とりあえずセブに相談しなきゃね。
「変なもの拾い食いしたとか」
「まさか」
「ま、その可能性は低いよねぇ」
「レイノが拾い食いしたっていうならまだ信じられるわね」
「酷いよアメリア! 私そこまで食い意地張ってないよ?!」
アメリアさん、止めてください。
「おなか、へったの」
チビドラは今パンジーに抱きかかえられてるんだけど、私みたいな日本人の目から見ると十三歳の母っぽくてちょっと生々しい。
「そーかそーか、もうすぐ大広間に着くからね、あとちょっと待っててねー」
チビドラをそう言ってあやしていたら、二人が目を丸くしてた。
「ん? どーしたのさ二人とも」
パンジーがドラコを抱え直しながら聞く。重そうだから交代した。おう、なかなか重いじゃないかチビドラ。
「レイノって兄弟いるの?――つまりは、年下の」
「慣れてるみたい」
アメリアが何度も首を振った。
「いや――兄弟はいないよ、私。近所にも子供いなかったし」
慣れてるのはアレですよ。ベラとかルッシーたちと遊んでたから。あの頃のルッシーも可愛かった、このドラコみたいに可愛かった……。そういえばあん時のルッシーも三歳だ。
「ふーん。慣れてるように見えたし、弟だか妹だかいるのかと思ったわ」
「私も」
どうにか濁しながら広間に入った。とたん突き刺さる視線――ハリーだ。私の腕の中に収まってるチビドラを射殺さんばかりに睨んでる。は、ハリー?
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