輝々
ポセイドンの息子

※シリウスが生まれる年をすっかり忘れていたのと、あとからオリオン犬設定が付いたので矛盾しています。雰囲気だけで読んでください。





 某・三ツ星ベルトをしたポセイドンの息子の日記抜粋

某月某日
 鈴緒様はアブラクサスをアブラカタブラとお呼びになっているが、初めの二文字しか合っていない。不思議に思ってアブラクサスに呼び名の理由を聞いたらガタガタと震えだした。面白いので詰問したら、アブラクサスは泣きながら「月夜ばかりと思うなよっ!」という捨てゼリフを残して逃げて行った。これはネタになるな。

某月某日
 鈴緒様が寒いと仰ったので、服に防寒魔法をかけた。それがちょうど良かったのか鈴緒様は薄着なさり、その恰好で屋敷内をうろちょろされた。我が君が上着を持って追っておられたが、見なかったことにしたい。後からあの魔法をかけたのは誰だと聞かれたのでアブラクサスに責任は全部なすり付けておいた。

某月某日
 アブラクサスが朝から騒がしく悲鳴を上げたので見に行けば、見事にスキンヘッドになっていたから嘲笑してやった。アブラクサスが毎日つけている日記にその記録を残してやろうと思ったら、先に鈴緒様が『マルコメ味噌』と書き込まれていた。マルコメ味噌とは何だ?

某月某日
 任務を頂き、親マグル派の魔法使い一家を抹殺してきた。俺一人で行ったから少し苦戦して、思わず返り血を浴びてしまった。屋敷に帰ったら運悪く鈴緒様に見つかってしまい、我が君に叱責を受けることとなった。鈴緒様はその次の日あたりは大人しくなさっているかと思えば、アブラクサスを禿げさせる薬を作っていらっしゃり、私も手伝わされた。鈴緒様が良く分らない。

某月某日
 鈴緒様がいなくなった。我が君は目に見えて不機嫌だ。アブラクサスが我が君にやられて頭からワインを被っているのを見て、笑えなかった。こんなの俺じゃない。無性に何かに当たりたくなり、任務に任せてマグルを引き裂いたが浮かなかった。彼女の存在が大きかったと気づいた。どうして彼女がいないんだ?

某月某日
 ヴァルブルガを娶った。家に帰れば誰かいるというのは気が休まると思った。ヴァルブルガは鈴緒様を知らない――

- 24/133 -
prenex




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -