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典明お兄さんに連れられて行ったホテルのロビーには、やけに大きいお爺さんひとり、やけに大きいお兄さんひとり、へんな髪型のお兄さんひとり(もしかして彼が柱の一族とやらではなかろうか)の、旅行者にしては浮いた三人組がいた。あまりに浮いているので大道芸人かと思ったら典明お兄さんが彼らに話しかけたので驚いてしまった。 「承太郎、ポルナレフ、早かったな。ジョースターさん、買い出し終わりましたよ。あと出立前に、この女の子が祖父とはぐれてしまったようなので、なんとかしてあげたいのですが…」 …今彼は何と言っただろうか。ジョースター?やつの特徴は「エメラルドの瞳」「195の巨漢」「波紋で若く見える」ではなかったか?ついでに片手が義手。………………。そうか、やつがジョセフ・ジョースター。私とお爺様がロミジュリした原因か。 ゆ る す ま じ ! 「ジョースター?ジョセフ・ジョースター?」 「…何故わしの名前を知っているのかな?お嬢ちゃん。」 困惑した典明お兄さんと警戒しはじめた男どもを無視して、やつの黒歴史という名の古傷を殴り抜ける! 「女装してドイツ軍メキシコ基地にテキーラ配達に行って一発で見抜かれたジョセフ・ジョースター?」 「は、」 「ぶっ!」「えっ?」「…おい、ジジイ」 お前が!泣くまで!情けない話及び黒歴史暴露をやめない! 「助けた女の子に芋呼ばわりされたジョセフ・ジョースター?」 「え、」 「波紋で操られてたとはいえ一般人の女の子に負けたジョセフ・ジョースター?」 「ちょ、」 「クラッカーヴォレイとかいう技つくって糸に絡まって自爆したジョセフ・ジョースター?」 「あの、」 「同性婚及び重婚未遂のジョセフ・ジョースター?」 「まっ、」 「18にもなって母親の入浴覗いたジョセフ・ジョースター?」 「………………………………………………………、とりあえず謝るから、お嬢ちゃんが誰か教えてくれんか?」 まわりの視線にやつの心が折れたようで、ちょっと涙目になっている。 少しすっきりしたので質問に応える。 「私はお爺様と共に救援要請を受けたウータ・シュトロハイムです。お爺様とはぐれてしまったところを典明お兄さんに保護していただきました。」 「なんだと?」 それを聞いて眉をあげた人物がいた。 「いろいろ聞きたいところはあるが、とりあえず、こんなガキ相手に何考えてやがる、ジジイ。」 承太郎と呼ばれた、ジョセフ・ジョースターと恐らく血縁の男が、ジョセフ・ジョー…長いな…ジョセフさんと呼ぼう。ジョセフさんを睨み付けた。 「…彼女はわしの古い友人の孫で、わしも会ったことはなかったが、彼女のスタンドは太陽の光を扱えるらしい!わしの波紋のように直接流し込まんでも太陽の光を受けさせればDIOは死ぬ!放置しておけば、DIOに目をつけられ殺されるかもしれん。それは財団に任せても同じじゃ。ならば多少危険でもわしらの旅に同行してもらった方が良いと考えたんじゃよ…祖父も共にいるはずだったしな。」 そう締め括った時にホテルの扉が勢いよく開き、影が飛び込んできた! 「JOJOォォォー!」 「なっ、お前、シュトロハイム!」 飛び込んできたのは愛するお爺様だった! 高身長に囲まれた私に気付かずジョセフさんにつかみかかった! 「なんということだ!このシュトロハイムともあろうものがァ!孫とはぐれてしまったァァァーー!」 「落ち着」 「落ち着いとる場合かァァァー!ウータがこの町に1人でいるのだぞ!」 「ちょっと待」 「ウータのことだ、人買いなどは撃退できるだろうが、まだ8つなのだ!心細くないはずなどないというのにィィィー!」 「おい」 「貴様のハーミット・パープルは探索に長けているのだろう!それを使ってウータを探してくれェェェー!」 「話を」 「ウータ!ウータァァァーー!待っていろ!今!すぐに!探しに行くぞォォォー!」 痺れを切らしたジョセフさんは、傍らの水が入ったボトルを手に取り、 「話を聞かんか!波紋!」 「タコス!!」 波紋とやらでコルクをお爺様の眉間目掛けて弾き飛ばした! 「(また、ジョセフさんに報復しなければならないことが増えました…)」 それを見ながら私はお爺様に抱きつきたくてただただうずうずしていた。お爺様、はやく私に気づいてください! ――――― 取りあえず、ここまでで。 ちょっとだけ修正
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