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―――ん…

ふと感じた肌寒さに目を開けると、日は沈みもう外は薄暗くなっていた。
まだ寝ぼけて焦点の合わない目で辺りを見回しながら腕を擦る。

―また寝ちゃってたのか…

ふと手をベットに置いたときにコツン、と指に何かが当たる感覚があり、目をその何かに向けた。
そこには少しくしゃくしゃになってはいるが、包装されている小さな可愛い小包があった。

―これルイがくれた…

半分まだ眠っている頭を動かして、先ほどの出来事を思い返す。

朝に飲んだ薬の副作用が酷く、セレーネは今ではほとんど昼は起きていられず、夜中に目を覚ます生活になってしまっていた。

―ルイはもう帰っちゃったかな…

しばらくまた会えなくなるのに見送ることが出来なかった。その後悔や自分の身体へのやるせなさ、苛立ち、そして置いていかれたような寂しさが混ざり合う。

けれどもその気持ちを紛らわすかのようにセレーネは、2,3回頭を横に振ってからルイがくれた誕生日プレゼントに手を伸ばし、開ける。

中には、綺麗な青色の箱が入っており、それを開くと銀色に艶めく小さな十字架のペンダントが姿を現した。












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