・Guten Morgen
私の1日はペトラの起こす声から始まる
朝起きるのが苦手な私は彼女に頼りっぱなしだ この間なんかは私が起きるのに2時間掛かった そのせいで、遅れて食堂に行くと怖い顔をした兵長に二人とも怒られた
それでもペトラは私が起きるまで居てくれるのだ
「 …まだ眠いよペトラ 」
「 駄ー目っ ほら、顔洗って? 」
「 むー 」
眠い目を擦りながら私は起き上がり洗面所へとふらふらと歩いていった
時々、ペトラがお母さんに見えることがある 世話焼きなとことか優しいとことか
でも昨日はエレンくんに姉妹みたいですね と言われた
「 ペトラー 顔洗ったよー 」
「 じゃあ着替えて 着替えたら髪解かしてあげる 」
「 ん 」
ごそごそとクローゼットの中をあさりシャツを出して袖に腕を通す 白のズボンを穿き、立体機動装置の体重移動装備である固定ベルトを付け黒いロングブーツを穿く ハンガーに掛けてあった我らが調査兵団のシンボルである自由の翼のエンブレムの付いたジャケットを羽織る
「 シルヴィア こっち来て 」
着替えが終わるとペトラは私を椅子の方へと導く
「 寝癖凄いわ 昨日はちゃんと乾かしたの? 」
「 ……うん 」
実は嘘だ 昨日は疲れていてシャワーを浴びた後、髪をちゃんと乾かさずにそのまま寝てしまった
「 嘘ね 」
ペトラにはすぐにバレるのだけれど
ペトラの持っている櫛が私の寝癖を解かしていく
「 ペトラ 」
「 何? 」
「 おはよ 」
「 おはよう シルヴィア 」
ふんわりと笑うペトラは朝の光を浴びて 綺麗だった
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