温もり
ミカサ








「 あのさ ミカサ そろそろ… 」

「 嫌 」

「 や、 でも僕行かなきゃ 」

「 ロランは目を離すといつも怪我をするもの 」


この幼なじみは過保護過ぎやしないだろうか 全く、エレンもアルミンも最近は僕が一人でも大丈夫だと確認したらしく、そんなに心配しなくなったと言うのに

そりゃあ小さい頃はエレンと一緒になって、アルミンをいじめていた奴らと喧嘩してよく怪我をしていたけど
成長するにつれて、しっかりしなくては、という自覚というものが芽生えたし 自分でも大丈夫だと思っていたんだけどな


「 …どうしても、 どうしても行きたいなら私を倒してからにして 」

「 いやそれ無理だから… 」

僕は盛大なため息を溢す
この過保護っぷりはどうにかしてくれと毎回思う 心配してくれるのはありがたいものだけど

仕方ない、最終手段を使うしかないだろう

「 …そう言えば ミカサ 」

「 何? 」

「 急に思い出したんだけど、僕 エレンに用があったんだ 」

「 エレンに?」

「 うん 」

「 それなら私も 」


よしきた このままエレンの所に一緒に行ってミカサをエレンに足留めして貰おう (エレンごめんね…)


「 じゃあ 一緒に行こう ミカサ 」

僕の考えなんて知るよしもないミカサの手を握ってエレンのもとへと歩き出した
ミカサの手は温かくて、僕はちょっと罪悪感なんてものを感じた












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