たいたんぱにっく!?
ベルトルト
「 ベルトルトくんって さぁ… 」
僕の目の前に現れたのは訓練兵で同期のロッタ 話し掛けられたのはこれが初めて 何の話なのだろうと思っていると、とんでもないことを彼女は口にした
「 ベルトルトくんって 壁を壊したあの超大型巨人なんでしょ 」
僕は一瞬、思考が停止した
そして、何故、彼女がそれを知っているんだ 僕の頭の中は秘密がバレてしまったということと、どうやって彼女に誤魔化そうということで頭が一杯になる
そうだ、彼女を殺してしまえばいい、そうすれば誰にも知られることなどないじゃないか そんな考えが過る
「 どうして 僕が超大型巨人だと思うの? 」
冷静に 慎重に
こちらが動揺しているということを気付かれてはいけない
「 うーん… 身長高いから? 」
Σそれだけの理由で!?
「 酷いなロッタは… 」
「 と言うのは嘘でして 実は私、見てしまったんですよ 」
彼女は何を見たと言うのだろうか
「 クリスタちゃんの後ろに立っていた所を 」
「 はぁ? 」
僕は彼女の言葉を聞いて呆れた声を出してしまった
「 あの身長差を見てしまったらもうベルトルトくんが超大型巨人にしか見えないじゃないですか!! 」
確かにクリスタは背が僕よりとてもとても小さい にしても、それだけの理由で言い当てられたのは驚いた
「 本当にそうだとしたら? 」
君はどうするの
僕は彼女の返答次第では殺る用意は出来ていた
しかし、次の言葉で
心底また驚いてしまうのだ
「 何もしないよ? だって、ベルトルトくんには代わりないじゃん 」
ていうか、さっきのはベルトルトくんのあだ名の話だよ
君が超大型巨人な訳がないよ、 だってベルトルトくん、あんなに優しいんだから
(…実はそうなんだ、とは言えない)
僕が壁を壊した、他の巨人の侵入をさせた なんて
きっと君には言えないだろう
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