君は知らないままで、変わらずにそこで笑っていて ベルトルト
僕が、壁を壊した あの大型巨人だと君が知れば 君は僕を軽蔑するのだろうか
僕の顔を見たくないと言うのだろうか
殺してやる と憎しみを込めた眼差しで僕を見るのだろうか
「 ベルトルト 」
「 … 」
「 おいって 」
「 え? あ、あぁ… 」
僕は最近、考え事が多くなった
大好きなロランが話しかけてくれたのに僕はなんて事をしてしまったのだろう
「 お前、なんかあったのか? 」
考え事か? それとも悩み事なのか?
ロランは優しい とても優しい 僕はそんな彼に最大の嘘を吐いている
彼は許してくれないだろう
彼はあの日、僕が二回目に壁をぶち壊した日に両親を亡くしていた 僕が壊した事によって街に入り込んだ巨人に殺されたのだ
その事実を聞いた時、俺はなんて事をしてしまったのだろうという後悔と戦士としての気持ちの板挟みになって 胸が苦しくなっていた
「 ちょっとね …考えてたんだ 」
「 何を? 」
「君とこうして笑っていたり話したりする時間があとどのくらいあるのかなって 」
違う、本当はそうじゃない
いつか僕は君を殺さなくちゃいけないのに
「 ははっ そんな事かよ 」
君は笑う 何も知らない無邪気な赤ん坊みたいに
でも、僕の事を、…巨人であることを知った君は 玩具を取り上げられた赤ん坊のように泣き声を上げるのかもしれない
君は知らないまま
どうかそこで笑っていて
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・まったく話が分からない
・何て言う産物を作り出してしまったんだ(^^;;
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